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「あなた、看板の立ち入り禁止という文字が見えませんでしたか?」
と後ろから落ち着いた男の声がした。
ぎょっとして手を止め、振り返る。いつの間にか入口に背の高い男が立っていた。紺色の髪で青色の瞳をしたその男は、腕を組んで俺のことを冷ややかに見つめていた。
#物理事変
しばらく一階と同じような見た目の廊下を歩いていると、前からコツコツとヒールの音が聞こえてきた。足を止め顔を上げれば少し先にピンク色のドレスを着た金髪の女が立っていた。その両側には人形を大事そうに抱えたメイド服の少女と執事のようにタキシードを着た少年が控えていた。
#物理事変
そしてじとっとした目で睨んでくる。
「……あなた、いつまでそこに突っ立ってるつもりなんです?」
いきなり話しかけられぎょっとする。
「え?あ、いや……。こんな光景今まで見たことがなかったから、つい眺めちまったんだ」
そう言うとそいつが呆れたように俺を見た。
#物理事変
ジュールの言葉にコンデンサと呼ばれたその女が再び頭を下げた。
「かしこまりました」
計算され尽くしたかのように美しい動作だ。優しそうに瞳を閉じ微笑みを浮かべたコンデンサは、特に女にうつつを抜かしたことはない俺でも思わず見惚れてしまうほどの美貌を持っていた。
#物理事変