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【余生と厭世/アネ・カトリーネ・ボーマン】 引退間近の精神科医と最後の患者。眼中の林檎を覗き込む。心地よい秩序を手放してみる。生活の境界線を消してみる。本当は寂しかったのかもしれないと弱さを許してみる。見慣れた景色のなかにそれぞれに違う色の気持ちを持つ人が見えてくる。心が溶け出す。
【ひとりの双子/ブリット・ベネット】 同じ姿を分けあったふたつの魂。ひとりは黒人として、ひとりは白人として生きる道を選ぶ。分断された世界の両端から光と影が手を伸ばすように。永遠の嘘と孤独と覚悟と尊厳。地図にない町が本当に消えたとき、時間はほどけて散らばり、また戻ってくる。此処に。
@HazukiNao シャックルまとめ☺️
【アンネ・フランクと旅する日記/2021白仏ル蘭イスラエル】 アンネの日記から現代に現れたキティー。博物館となった隠れ家から飛び出しアンネを探す。橋、学校、劇場…。街はアンネの名前で溢れているのに彼女はどこにもいない。そして出会う、今なお差別と迫害に苦しむ人々。世界はどこへ向かうのか。
【月夜の森の梟/小池真理子】 かたわれを失くして日々を生きる。主のいない書棚の前で佇み、重ねた歳月のなかにじっと潜み、そして喪失という名の皮膜もいつかきっと薄く剥がれ落ちていくのだろうと綴る。どの心の風景からも、“ただ、ただ、さびしい”という言葉が悲しみを連れてこだまし、消えない。
【茲山魚譜 チャサンオボ/2021韓】 現実の世界も、知の世界もなんと広く深く果てしないのだろうか。大海に浮かぶ小さな島で出会った流刑の学者と若い漁師。互いに師弟となり、知識を交換しながら心を交わす。その海で彼らは何を掬い上げるのか。 “学びて思わざれば即ち罔し 思いて学ばざれば即ち殆し”
【リリアンと燃える双子の終わらない夏/ケヴィン・ウィルソン】 なんて愛おしい物語。感情が昂ると発火してしまう双子。その炎は世界から心を守るための美しくて悲しい鎧。愛されず顧みられず、孤独を抱きしめ合い生きてきた二人が出会ったリリアンという孤独。小さく揺れる青い炎はきっと愛のかたち。
【橙が実るまで/田尻久子 写真:川内倫子】 橙書店店主、田尻久子さんの静かなエッセイ。 過ぎた時間を見つめ、今の自分と向き合い紡がれる言葉。それは他人の記憶のはずなのに、なぜか私の記憶も揺れる。感情は小さく大きく押し寄せて、また去っていく。懐かしさの結晶のような写真に寄り添われて。
【その丘が黄金ならば/C・パム・ジャン】 父を埋葬するため亡骸とともに旅立つルーシーと、弟だった妹サム。二人は夢と居場所を奪われた家族の記憶を背負い、乾いた大地をあてどなく彷徨う。残された意思と痛ましく鮮烈な生は叫ぶ。探し続ける限り、永遠に探索者であって迷子になることはないのだと。
@_galaksio_ コダマもいますね😊