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Razroさんのイラストまとめ


読んだもの、見たもの、観たもの、心にとまったもの、心に浮かんだこと。。。 本と映画と空と緑と。。。

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【ザ・ゴールドフィンチ/2020米】
母を失い、一枚の絵を抱き抱えて生きる少年。大人たちの思惑にめまぐるしく翻弄されながらも、希望のある場所を求め人生を彷徨う。やさしく家具を撫でる指先から、宝もののような過去がこぼれる。鎖で繋がれた一羽のちいさな鳥は、世界のある方へ羽ばたいていく。

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【象の旅/ジョゼ・サラマーゴ】
16世紀にリスボンからウィーンへ旅をした象。喝采と忘却。どこに行こうと、名を変えられようと、サロモンとスブッロは象と象使いであり続ける。権力に翻弄された逃れられない旅だとしても、その道程は彼らのもの。言葉なきものが見せる友愛の情。すべては束の間の幕間。

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【アルヴァとイルヴァ/エドワード・ケアリー】
冒頭、走るバスの中で命を終える女性は双子の片割れ。彼女たちは町の模型を作り続けた。それは生きていくために残された奇妙でささやかな術。光が射さず冷たい絶望が満ちた世界で。ふたりは決してひとりにはなれない。ひっそり綴じたふたりぼっちの地球。

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【星の時/クラリッセ・リスペクトル】
乾いた悲しみがカラカラと音を立てて転がる。他者の憐憫も無関心も空虚な地上にあってはないも同じ。だが、道端で人知れず咲く花のように、慎ましい生がそこにある。彼女の人生は無についての長い瞑想でありながら、その純粋な実在はひそやかに瞬く。光の重さは?

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【丸い地球のどこかの曲がり角で/ローレン・グロフ】
11の物語は寓話のようでありながら、孤独と不安に囚われた我々の生の断片を淡々と語る。もつれあう樹木と青空に覆われた湿潤な土地で、亡霊たちは記憶を差し出す。無意識のうちに赦しを希求する人間たちは、今はもうない地球の四隅に立っている。

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【オオカミ県/多和田葉子 文 溝上幾久子 絵】
痛烈なメッセージに心がざわつく美しい絵本。昔の人は大きな神をオオカミと呼んだ。東京に住むのは兎のふりをした動物たち。“風の噂”に潜む本当と嘘。真っ白な兎と真っ黒な黒幕。盲信と抵抗…。
俺は犬じゃない。オオカミの怒りがメタファーを蹴散らす。

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【ハワーズ・エンド/1992英】
移りゆく時代のなかで、すべての象徴の如く美しくそこにあるハワーズ・エンド。植え付けられた価値観のまま生きる人々と、文学と音楽を愛し善意を隠さない人々。誇りと人生。譲れないものを守る強い意思は大いなるものに導かれるように、新たな世代へ引き継がれてゆく。

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“七十歳以下の人間と七歳以上の人間を信用してはだめよ。猫でもないかぎりね”

主人公マリアンには自身が投影され、ロマンティックな偽名で世界中の知らない人に手紙を書くおしゃれで知的な友人カルメラのモデルは、レメディオス・バロ。大好きな画家2人が盟友として描かれる物語を読む幸せ。

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【ジュディ 虹の彼方に/2019英仏米】
特別な誰かではなく、海に落ちる雨粒でいたい…。人が栄光と呼ぶもののなかにいても、真に願うものはそこにはない。虚実の狭間でもがきながらも自分らしくあることを諦めなかった彼女の心が、レネーの瞳に、表情に、ふとしたしぐさに宿る。弱さも愛も歌にのせて。

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図書館本で、とっても素敵な世界で手元に置いておきたいなと思ったら絶版になっていました…。
フランス版の表紙、私も見たのですが、うーんなんか違うなぁと思って違うものを載せました💦ハンナちょっと怖い🙈他にもいろいろ見つけたんですよ!お国柄なのか、こんなに違うんだとびっくりです!

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