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乃木坂太郎・著『夏目アラタの結婚』①~ ど真ん中に変化球をこれでもかこれでもかと連投してくるマンガ。歯並びの悪いヒロインがいい! 乃木坂作品は、スマホだと縦読みも横読みもあるけれど、本作は、紙の本、それも連載よりもコミックスで読んだ方がずっと面白い。
田村由美・著『ミステリと言う勿れ』①~ 面白い!1話に設定が1個で、あとは考え抜かれたフキダシで押し切る力業に脱帽。空気を乱し喋りまくる主人公が、こんな世間の不健全さと不公平さをえぐる。会話劇だからアップばかりなのだが、顔を描くのが少女マンガの王道。美しい顔を堪能するだけでいい。
多田由美・著『レッド・ベルベット(3)』マンガには「止まった画」と「動く画」があり、多田は止まった画を描くマンガ家だ。デジタル作画なので線描のエッジが均一になり、ますます止まって見える。すったもんだあって衝突があって最後は丸く収まり、多田作品には珍しく希望で終わる。泣いてしまった。
吾峠呼世晴・著『鬼滅の刃』 アニメ映画で話題だが連載は終わってるらしい。夏頃に読んだ「キングダム」と同じで、強さのインフレ合戦だ。とても面白く読めるがすぐに飽きた。言語感覚がユニークだが画力不足。基本的にコトバで勝負が決まってコトバで全てを説明する梶原一騎タイプの王道マンガだ。
ジョージ秋山・著『銭ゲバ』連載は1970年からで子供の私は時折雑誌で読んでは怖い思いをしていたが、半世紀ぶりに通読するとやっぱり怖い。身も蓋もない命題に愚直なまでに真っ向挑むマンガ家は今も昔もジョージ秋山以外には存在していないことがなんとも悲しい。這いつくばって生きていこうと思った。
萩尾望都・著『スター・レッド』 大判の全1巻本。火星とエスパーの悲哀な運命を描くハードSF。今回は30年降りの何度目かの再読。キャラがこんなに多数登場するとは、大枠以外すっかり忘れていたが、今回も大感動の名作。今時と違ってテンポが早く凝縮度が高い。萩尾作品は時空のスケールが違う!
花沢健吾・著『アンダーニンジャ』3巻 連載がどれくらい続くのか不明だが、今はつじつま合わせなんか考える必要の無い段階。思いつきでハナシを広げられるだけ広げて楽しんでいる感じが伝わってくる。作者の思いつきが具体的な画になるところがマンガの醍醐味だ。実は、面白ければ伏線無視もありだ。
多田由美・著『レッド・ベルベット』2巻 講談社 1巻の時にも書いたが、パソコンで作画しているらしく、ペン画のキレがない。そのせいか、描写線が均一で、物語に反して作品世界も丸い印象を受ける。しかし、救いがなくても人間は生きて行くし、中には求めなかったり無縁の人も普通にいたりする。
多田由美・著『レッド・ベルベッド』1巻 多田作品を読むのは、ほぼ30年ぶり。以前と変わらぬ世界が展開しているが、なぜか画面にエッジが効いていない。線描に鋭さが欠け、線が妙に丸くタッチも均一だ。画面全体が妙にフラットだ。おそらくデジタル作画。個人的にはペン画の魅力が懐かしい。
花沢健吾・著『たかが黄昏』1巻 隔週刊のスペリオール連載。地上から男が滅亡し女だけの社会で生きる女子高生のハナシ。生活の至るところにかつて男がいた痕跡が廃墟のように残り、不気味な笑いを誘う。女子同士の恋愛や家族作りを伏線に、戦闘モノに展開しそうだ。問題は女子キャラの描き分けだ!