茅野カヤ Kayano Kayaさんのプロフィール画像

茅野カヤ Kayano Kayaさんのイラストまとめ


夢とうつつのあわいに在るかもしれない情景やサーカスを描きます。Rabbit Painter. 
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【March hare sings】
輪を掛ける
わたしは膨らみ
ふくよかになり
意味を増やす

たわわになるので
もっともっと甘やかして欲しい
その花冠をわたしにちょうだい

詩:石川葉()

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ひたすらうさぎを描いていますね。こちらもお気に入りです。

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【March hare sings】
三つの頭をね、ジャグリングするんだ
ひとつは混沌
ひとつは兎
ひとつはわたし

時々、虚無が鎮座する時がある
なんだろうな、と思っていたけれど
それがわたしなんだ

そう、何にも見えない時
あなたは舞台に立っている

詩:石川葉()

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【March hare sings】
蒸気で曇る窓ガラスに
名前を書いた
次の日に
うっすら残っていることがあり
過去というものや
郷愁のようなものを
それで覚えたような気がする

黄昏に鞠を拾う
投げて、と言われて投げ返した
てんてんと転がるのを見て
走り去った自分のことを覚えている

詩:石川葉()

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【March hare sings】
眠りの間に言葉の育つ
誰が育てるのかを吟味して

朝明けに祈る
わたしは道具となり
働くことができますように

詩:石川葉()

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【March hare sings】
天幕がたわむ
惑星が跳ねる

星の海を渡る鯨
が覗き込む
自分の瞳のようなサターン

広すぎて凪
いつか翻弄されるかもしれない

詩:石川葉()

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【March hare sings】
星を追いかける

黄金、乳香、没薬
は、持ち得ないから

羊飼いたちのように
賛美をしよう

わたしは、うたう
狂おしく

復活の春にも、なおまた
狂おしく

詩:石川葉()

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【March hare sings】
わたしの影は
月に引かれて立ち上がる

今宵のワルツは
影がリーダー

身を委ねることの難しい

そうでしょう
影の身のこなし
ただ、ついてゆけばいいのではないの
あなたと
いつでも心を合わせたいと願っているの

詩:石川葉()

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【March hare sings】
光の投擲
届けば
夜の心をなだめる

風の中にそびえる
見上げて
昼の心の静か

詩:石川葉()

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