//=time() ?>
#朝の連続ツイート小説 #異世界八景
「知らないの?」
エマは一瞬だけきょとんとして、それから、首をふった。
「……実験、」
「どういう実験なの?」
「ほんとうに、知らないの? ニュースとかで、……」
朱里はぐっと目を見ひらいた。そんなに、有名な実験なのだろうか。
「……知らない」
#朝の連続ツイート小説 #異世界八景
地球の、ではなく、日本の。その単語が、通じるのかどうか、不安になる。
そもそも、ここは、……
「やっぱり! そうだと思った」
「え?」
「名前。日系の名前でしょ」
「まぁ……、」
「母国語は英語なの? バイリンガル?」
「それは……、」
朱里
#朝の連続ツイート小説 #異世界八景
かるく振ると、小さな立方体の1面が変形して、急須の吸い口のようなものが出現する。
「ここに口あてて、飲んで。」
朱里は、タンクを足元において、あわててそれを受け取った。かたい感触。ひんやりと冷えて、アルミの水筒みたい。
「これ、……水が入って
#朝の連続ツイート小説 #異世界八景
「……コップ、とか。ある?」
ちいさく、そうつぶやく。その前に、まず注ぎ方がわからないのだが。
「あ、こうするの」
エマが立ち上がって、手をだしてくる。突起のようなところに指をかけて力を入れると、螺旋がくるりと回って、中から、シュッと高い音がし
#140字小説
ホワイトデーに持ち物検査。慌てて机をのぞき込む。ない。助かったが、どうしよう。本命のお返しなのに。…幼なじみのアイツが持っていた。「持ち物検査あるって聞いたから、先に貰って隠しといたの。冴えてるでしょ?」そうだね、と頷く。くそ、お前にじゃないんだ。
#朝の連続ツイート小説 #異世界八景
「どうぞ、エマ」
エミーは、立方体を、ひょいとエマに手渡そうとした。エマはかすかに笑ったまま、ちょっと身体をかたむけて、それを避けた。
「ありがとう、エミー」
……さっきまでとはうってかわった、やさしい声で。
「アカリに渡して」
「はい」
エ
#朝の連続ツイート小説 #異世界八景
「へえ?」
エマは、一瞬だけ眉をひそめて、……それ以上、なにも聞き返してはこなかった。
……しばらくして、ドアが開いた。
エミーが顔をだす。倉庫にいってきたらしい。器用に肩をすぼめて、丸い入り口から這い出してくる。小さな左手で、軽々と体重
#朝の連続ツイート小説 #異世界八景
「あなた、船外服は?」
そういわれて、朱里はきょとんとして首をふった。
「船外活動服。まさか、」
「えっと、……宇宙服? もってない」
「はあ?」
エマは、はじめて大きな声をあげた。ぎゅっと眉をひそめて、
「どうやって、ここに入ってきたの?」
「
#朝の連続ツイート小説 #異世界八景
「アカリ。……ここで、何があったの?」
そう、きかれても、
朱里は、何もいえなかった。
*
「……わたしは、べつの世界からきたの。だから、……」
……ここのことは、知らないの。
朱里が、目を伏せて小さな声でそう言っても、エマは、ほとんど
#朝の連続ツイート小説 #異世界八景
黒髪の女──エミーは、きれいな高い声でそうこたえて、朱里の横をすっと通り抜けていった。丸窓に、ぐいと体をいれて、出ていく。
目も、あわせずに。
(やっぱり、似てる……、)
「……クロヒナギク、かな」
おもわず口をついて出たことばを、エマが聞