山村雅治さんのプロフィール画像

山村雅治さんのイラストまとめ


2016年8月末まで「山村サロン」を運営。閉鎖後は「松山庵(しょうざんあん)」で続行。文を書き、合唱の指揮をやり、絵のモデルにも。北辰旅団の座員の役者としても、日々刺激のたえない生活を。
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わが家の庭の昆虫誌。ひらひらと黄色い小さな蝶が飛んできた。11月に蝶が舞うのはめずらしい。夏日に迫る気温に誘われ、よみがえってきたのか。蝶は霊を運んでくるという。黄色が陽の光で金に輝いて見えた。コロナ感染激増。

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モーツァルト「後宮からの誘拐」。早春以来のコロナ禍の日々、ときどきモーツァルトの音楽を聴く。孤独に閉じこもるモーツァルトの深淵もすばらしいけれども、「後宮からの誘拐」のように、人のなかにあって上機嫌なモーツァルトほど才気煥発な作曲家はいない。人を喜ばせたくて仕方がない。

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合唱団のために月一回、LPレコードを聴く時間をつくった。2回目は歌ばかり。スコットランド民謡をジーン・レッドパスで。シャンソンをピアフとバルバラ。いずれも「人が歌うこととは、どういうことなのか」が突きつめられている。彼女らに肩を並べるのが美輪明宏だ。「ヨイトマケの歌」で締めた。

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クリストファー・ノーラン監督の映画「テネット」を見た。時空間をかく乱する破天荒なアクション映画で、要所に最新の量子物理学の成果が表現されている。陽子は時間を遡る。エントロピーを増大ではなく減少させる。アルゴリズムによって地球を滅亡させ時間を消滅させようとする存在と戦う主人公。

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地球も、地上に住む人間、動物、植物も悲鳴をあげている。眼には見えない微生物さえも。
どうしていいのか判らない「地の王」たちは、経済活動を戻すことしか頭にない。そこ? 
とりあえずは晴れ間に咲いていた花を捧げよう。
われわれはどこからきて、どこへいくのだろう。

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ダンテ「神曲」は高校時代に一気に読んだ。山川丙三郎の格調高い文語訳は、同じ時期に読み進めた文語訳聖書と同じ文体であり、ぐいぐいと体に沁みわたってきた。
「汝等こゝに入るもの一切の望みを棄てよ」。自分の言葉で詩を書きはじめた。創作は地獄の門に入ることだった。

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弘化3年、海に光る物体が出没。「アマビエと申す者なり。疫病も流行する。私の姿を描いた絵を人々に見せよ」。
画像1/水木しげるの妖怪アマビエ。画像2/同彩色版。
画像3/アマビエの出現を伝える瓦版。画像4/アマエビ。アマビエとよく間違えられる海の生物。疫病に効果あるなしは定かならず。

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SPレコードを友らと。不要不急の要の集まり。食糧を買いに行く、病院へ薬をもらいにいくのと同じように、僕らには「音楽」が生きるために必要だ。歌は「音楽」のはじまりだった。歌を聴くことでわれわれは生きる。また自分の声で歌うことが自分を生かし、歌声を誘ってみんなで生きる喜びを知ってきた。

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ロシアでは、バレエには1917年のボリシェヴィキ体制のルールを押し付けた新政権も手出しできなかった。ニジンスキーがいたディアギレフ主宰のバレエ・リュスについても書かれている。『ロシア・ビヨンド』から。
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ニジンスキーとディアギレフの蜜月時代のいい画像がある。

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林達夫(1896‐1984)の書簡集(1987年刊)。1922年の久保正夫宛、谷川徹三宛にロージングのムソルグスキーを聴きに来ないか、という誘いの言葉がある。「ロジングといふ人は随分うまい藝術家です」と書いている。あらえびすと林達夫の二人だけがロージングへの賛辞を書いた。はげしく同意した。

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