さつまさんのイラストまとめ

『スナックバス江(11)』読んだ。老婆とチーママが切り盛りする場末のスナックを舞台にしたギャグ漫画。エッジの効いたキャラクタの活かし方、共感性の高いネタ選び、掛け合いのテンポ、ツッコミの鋭さなど、どれをとっても一級品。会話劇中心のギャグ漫画として非常にクオリティ高い。すごくオススメ。

『桐切蛍の嫌いな食べもの(1)』読んだ。極端に偏食な会社員女性が同僚男性に薦められながら苦手を克服していく物語。食レポ描写が食感や香りなど丁寧で想像力を掻き立てられる。主人公が苦手、というか食わず嫌いを克服して新たな価値観を芽生えさせていくストーリー構成もシンプルで良い。

『ガチアクタ(1)』読んだ。都市のゴミを集めて生活する貧困街の少年に襲い掛かる悲劇と反逆を描く物語。作画に安定感があり、キャラクタの表情など含めて退廃した独特な世界観が上手く表現されている。転落から始まるストーリーや特殊能力に目覚める展開はわかりやすく少年漫画で良い。

『君の戦争、僕の蛇(2)』読んだ。パートナーの血を吸い異形の姿となって怪物と戦う少年と彼の相方の女性との関係を描く物語。絶望感のある世界観や残酷なストーリーの魅力はあるが、展開が駆け足になった結果、各個人のエピソードの描き方もバタバタになってしまっているのは残念。

『ブランチライン(4)』読んだ。アパレル会社に勤める三女を含む四姉妹と母親と長女の息子の6人家族を描く物語。大胆なコマ割りと空間を使った画面でのゆったりした雰囲気の演出は職人芸の領域。不器用なキャラクタや歪な家庭も柔らかに描く人間への愛情の深さも池辺作品らしさがある。

『正反対な君と僕(1)』読んだ。素直になれない陽キャ女子と彼女が想いをよせる物静かな男子との交流を描いた作品。男女交際における認知の差やそれをすり合わせる過程、その後の関係性の深まりなど、キャラ心理が丁寧に描かれている。ポップな絵柄やパワフルなキャラクタも魅力的。すごくオススメ。

『Dr.STONE(26)（完）』読んだ。全人類が石化した3000年後の世界を科学の力で復興しようとする人々を描いた物語。宿敵の正体や最終的な解決策は、少年漫画のハッタリと科学のロジカルさをミックスしてきた本作らしい回答。舵取りの難しい大作を上手くまとめた素晴らしい完結巻。すごくオススメ。

『トリリオンゲーム(4)』読んだ。世界一ワガママな男とPCオタク、二人の青年が1兆ドル稼ぐことを目標に会社を興す物語。ハッタリとリアリティを絶妙なバランスで混在させた稲垣先生のネームの力が光る。主人公二人の対立やライバルキャラとの関係性なども後の伏線となってそうで良い展開。オススメ。

『月曜日が待ち遠しくて(1)』読んだ。昼休みだけ裏庭で会う男女など、初々しい恋愛話が詰め込まれた短編集。収録されている4編、関係性のバリエーション豊かでお話の中での起承転結も上手くまとまっている。シチュエーションの演出力も高くて少女漫画として高クオリティ。オススメ。

『肉食JKマンティス秋山 ～むしむし料理研究部！～(2)（完）』読んだ。人間のように進化した「昆虫人」の通う学校の昆虫料理研究部を舞台にしたコメディ。昆虫の生態を模擬した特性を持った個性豊かなキャラクタ達が繰り広げるドタバタ感強めのコメディスタイルが楽しい作品だった。