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特撮、アニメ、漫画、ラノベ、ゲームを浅く広く愛するメカオタ。格好いいロボットは正義だ。

今は忙しいから、創作は思い出した様にマイペースで。天安門事件

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ルビー「無理のない範囲で、出来る限りの美味を提供して見せましょう」

「〈ディープ・サーバー〉では、私がご主人様と勇奈さんの食事を用意していたのですから」

冷蔵庫から次々と食材を取り出し料理を始める。

ゼノ「アミクスさんは料理しないの?」

アミクス〈出来ない事はないけどね…〉

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ルビー「…食べた気のしない肉で良ければ、ご要望にお応えしますが」

ゼノ「しょんぼり…」

ルビー「だから貴女は夜まで我慢して下さい。これだから”暴食”のメモリは…」

「…さて。要望に応えるのは難しいですが、療養食そのままというのも味気なさすぎる…ふむ…」

ルビーが調理器具を取り出す。

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ルビー「アミクスさん、ここに食材の類いは…」

アミクス〈大した物は無いわ。ここは医療施設だもの〉

ルビー「ですよね…。ご要望があっても応えられませんが、構いませんか?」

ゼノ「良いよー?」

ルビー「あなたは先程カロリーブロックを食べたでしょう。次の食事は夜まで待って下さい」

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ゼノ「もふもふ…」

ルビー「気持ちは分かりますが落ち着いて下さい、ゼノ」

「さて、気を取り直してエリア中心部に行きましょうか」

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ルビー「私どもは、まだここから出られないのですよ。”存在しないもの”という扱いなので」

ゼノ「訓練が終わって、戸籍とかを用意されて、それからリアルやここ以外の場所にも出られる様になるんだって」

アミクス〈彼女達の現れた経緯が経緯だから、物事は慎重に進めないといけないのよね…〉

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ーリハビリ施設ー

アミクス〈あら、ハサトさん。真さんと飛鳥さんも〉

ルビー「私達も居ますよ?」

ゼノ〈アミクスさん、転送ポイントを使わせてもらえないかな?〉

アミクス〈ハサトさん達が…という事は、〈ペルシュ〉のサーバーに転送すれば良いわね?〉

ゼノ「うん。私達はここに居るけど」

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「…今こうして、「本当にそれで良いのか」って問い続けてくれているお前がいる…!」

「だから、俺は独りじゃない!お前らを独りにはさせない!俺が、ここにいる限り!!」

〈ならば、最後の問いを。私達を独りにはさせないと叫ぶ貴方は───〉

〈───貴方は、誰ですか?〉

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「そうだ…俺は!」

───刻の嵐が吹き荒れる。戻る事は赦されないと、折れた翼で翔ぶ事は叶わないと、現実を突き付ける。

「ぐっ…!く、ううっ…!」

「俺は…!這ってでも、生き抜いてッ…家族が見られなかった、未来を…!恩人達が、願った明日を…!守って、繋いで行かなくちゃならない…!」

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未来に用意されるであろう一幕。

…俺は…俺の大切な家族と、恩人達を守れなかった。…この悲しみと後悔は、死んでも忘れられないだろう。

───だけど。家族と恩人達が俺に遺したのは、永遠に涸れない”涙”だけじゃない。

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ルビー「それでは、転送ポイントまで行きましょうか。我々がお世話になっているリハビリ施設に、ポイントがあります」

ゼノ「こっちだよー」

ルビーとゼノが、桜並木の先に見える建物へと歩き出す。

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