発売中の『七緒』vol.79(プレジデント社)
特集「きもの文様 解剖図鑑」の扉イラストを担当しました。

個性的なものから上品で美しいものまで、たくさんの文様が紹介されてます!文様の歴史と奥深さにワクワクしながら描かせていただきました👘

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平安時代の貴族が装身具として使っていた扇子を檜扇といい、それを文様化したものです。
男性は無地で衣冠のときに用い、女性用は美しい大和絵が描かれており、衵扇といいます。
檜の薄い板の上部を絹糸で綴じた檜扇は、左右に長い紐飾りがついている雅なものです。

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菱文の中で代表的なのが幸菱文であり、有職文様の一つ。千剣菱ともいう。
四つの花菱を上下左右に組み合わせて菱形にしたもの。菱形をつなぐため、小さな菱形の先が合うことから“先合い菱”といい、これが転じて幸菱となったと伝えられている。

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古来、苺の根や葉を水につけ、それで目を冷やすと視力が回復すると信じられていたことから「先見の明」赤い実を沢山つけ、根をはり、成長する姿を家庭に例えられて、「幸福な家庭」キリスト教の聖ヨハネとマリアに捧げられたことから「尊敬と愛情」の意味を持ちます。

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近世初期の屏風絵の一種。
室町時代末期から江戸時代初期にかけて京都の市中と郊外の風景を高いところから地上を見下ろした状態で、社寺や市民生活の活況を屏風に描いたもの。

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成り物文様は江戸時代からの文様形式。
成り物=果物・野菜は女性ならではの意匠。
斬新意外な意匠は、もっぱら女性が生み出し、他者とは違ったお洒落をしたいのは、今も昔も変わらないですね…

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「美人薄命」という言葉は、月下美人から由来しているともいわれています
月下美人の花は、夕方から咲き始めても、夜中に満開になり、朝までにはしぼんでしまいます。その花の美しさも、数時間で消え失せてしまいます。美人薄命を地でやっているような花ですよね…

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一斉に舞い上がる鶴の図柄。
多数の鶴が群れ飛ぶさまを表した文様です。千年生きるという鶴は吉祥文様として古くから文様化され、江戸時代には「千代を染め込む松葉色、松に群れ居る千羽鶴、寿ぎてこそ染めにけり」と浄瑠璃にもうたわれている。

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富士山は古くから霊山として崇拝され、平安時代には信仰登山が盛んであった。
信仰、絵画、和歌の対象、題材として多くの人に親しまれ、現代では世界遺産にも登録され、日本の国そのものをイメージさせるシンボルとしての役割も果たしている。

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春の桜に秋の楓を組み合わせて、ひとつの文様にしたものです。
古くから絵画の題材とされ、京都智積院の障壁画『桜楓図』などがよく知られています。
日本人の好みに合った文様ととして観世水などをあしらって広く染織品に使われます。
季節を問わない文様です。

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能楽は、日本の伝統芸能であり、式三番(翁)を含む能と狂言とを包含する総称である。
明治維新により、猿楽という芸能は存続の危機を迎えたが、岩倉具視を始めとする政府要人や華族たちは資金を出し合って猿楽を継承する組織「能楽社」を設立。芝公園に芝能楽堂を建設した。

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サボテン科・クジャクサボテン属に分類される着生サボテンの1種です。
月下美人の花は、夕方から咲き始めても、夜中に満開になり、朝までにはしぼんでしまいます。その花の美しさも、数時間で消え失せてしまいます。美人薄命を地でやっているような花ですよね…

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古くは中国で貴ばれた想像上の瑞鳥で、麒麟、龍、亀と共に、四端とされます。鳥の王と位置づけられ、その雄を鳳、雌を凰と称し、梧桐に棲み、竹の実を食い、れいせんを飲み、美声を発するという。
聖王の出現と共に天下が泰平になると現れ飛べば百鳥が群れ従うと信じられていた。

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風神は風を支配する神で、甲冑を着た神をつかさどる形にあらわす。雷神は雷電を支配する神で、鬼のような姿で虎の皮の褌(ふんどし)をまとい、太鼓を輪形に連ねて負い、手に桴(ばち)をもつ。二神の表情は、見る人の角度、心理状態によって実にさまざまに映る。

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モネは、1883年からパリの北西70kmの美しい村ジヴェルニーに移住し、ここに家を建て、庭を造成します。
家の前には色とりどりの花が咲き乱れる「花の庭」を造り、1893年には家の敷地の道路を隔てた隣の土地を買い、「水の庭」を造りました。

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和歌や俳句、絵など描く方形の厚紙が色紙です。その形を散らして文様化したもので、色紙の中には季節の草花や風景などが描かれます。
色紙は1枚で用いられることは少なく、数枚を重ねたり、色紙と色紙の間に折枝や蔓などを配して優しく見えるようにしたものが見られます。

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冬に葉を落とさないのは、魔力を持つためと信じられた。早春に赤く美しい花をつける椿は、新春の瑞兆とされ、聖なる木として好まれ、文様化されてきました。
平安時代は神社の正月行事に用いる、悪霊を払う卯杖(うづえ)を、椿や桃などの木でつくり、聖なる木として大切にした

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世阿弥の謡曲“杜若”に『似たり似たり杜若・花菖蒲』というたぐいがあり、また美女に囲まれて、その順位をつきかね惑うときに、『いずれあやめか、かきつばた』と賞賛する言葉がある。それくらい、一見区別がつきにくい。
きもの文様は、燕子花を意図していることが多い。

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西方では生命の木である葡萄は、葡萄唐草文となりシルクロードを経て日本に伝えられた。
葡萄は実りの様子が豊穣や多産を意味するとされ、五穀豊穣、子宝祈願のしるしとして貴ばれた。奈良時代には既に染織裂などの遺品が数多く見られ、陶器の絵柄にもなっています。

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鶴は古くから『たづ』と呼ばれ神鳥と考えられてきました。
鶴に限らず鳥は天と地をつなぐ霊的な動物として神話や伝説に登場しています。なかでも、鶴は仙人の乗り物とされる動物であることから吉祥文様のひとつで、開運招福、延命長寿、未来永劫に通じるとされる。

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