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動画配信者がカメラ片手に喋る。「はいどーもー!冒険者のスーンです!今日は寝てるドラゴンにくしゃみさせてみた!って事でドラゴンの鼻に猫じゃらしを突っ込みたいと思います!ーーあの、マジでやるんすか?起きない?本当に?」監督が何か言っている。規則的だった寝息はいつのまにか途切れていた。
「お父さん遊ぼー!」
家を空けることが多かった俺だがテレワークが導入され家で仕事をすることが増えた。すると、娘がここぞとばかりに突撃してくるようになった。
「ちょっと待て!この仕事やっつけるから」資料を読みデータを入力する。
「手伝ってあげる!」娘は嬉々として資料の山に飛び込んだ。
「そろそろ行くわ」少女の言葉に小人は寂しげな表情を見せた。小人は少女の手を引きとあるキノコの前へ連れていく。そこでは蛹がちょうど羽化し、巨大な蝶が翅を広げていた。「綺麗ね」思わずこぼれた少女の言葉に。「乗ってく?」小人は蝶を示す。「やめておくわ」蝶は少女を掴むと空へ舞い上がった。
「ここがあなた達のお家なの?」質問に小人はボソッと応える。「飛びすぎ?」小人はキノコの生えた同胞を横目に移動する。辿り着いた場所には、キノコをくりぬいたような住居があった。「憧れのマイホーム!」キラキラした笑顔の小人だが、少女には小さすぎた。「素敵なお家ね!」少女は空気を読んだ。
「おそらあおい」自由落下の最中にもかかわらず少女はそれまでの人生を振り返る余裕すらあった。ーー走馬灯だった。「これ着地どうするの⁉︎」はたして声は届いたのか、小人の一人が感情の読めない笑顔を見せる。「神様なら大丈夫ーーたぶん?」神様なら?ーーそれだめじゃない?少女は意識を失った。
「このあたりにホテルはないかしら?」渡したキノコに小躍りしていたお肉ーーもとい小人達は、少女の問いかけに応える。「うちくる?」小人達は大きなキノコに少女を座らせる。「キノコでひとっとび!」ひとっとび?少女は嫌な予感がした。小人の一人が小さなキノコを押す。少女はキノコと空へ飛んだ。
「巨人だー‼︎」小さな生物は、少女に気付くとガクガクと震え出す。「ーーお肉が、喋った⁉︎」少女は今更ながらその生物がこの世界の住人である可能性に思い至る。なおも震える生物の警戒を解こうと少女は鞄からキノコを手渡す。「よかったら、食べる?」生物は恐る恐る受けとる。「あなたが神か?」
少女は重い鞄を抱えて走った。「ちょっとまって!」逃げる背中を追うが、見失ってしまった。息を吐く少女の耳に話し声のようなものが聞こえて来る。少女は目が冴えるような青いキノコの影から声の方向をそっと様子を伺う。そこには色違いの生物の集団がいた。少女は思わず唾を飲み込む。「増えてる!」
最近買ったファービーを娘がなで回すので「なでなでして〜」という声がいつも響いている。ある時ファービーを羊毛フェルトで作って本物と入れ替えてみた。娘はいつものように、ファービーをなで回す。しかし、いくらなでてもファービーが喋らない。娘は、ボソリと呟いた。「ーーファービーが死んだ」
詐欺師は思った。楽に金が稼ぎたい。先輩が電話でオレオレ言ってれば金が入ってくるぜ?と冗談まじりに言った。真に受けた詐欺師は早速電話をかけた。「あ、オレオレ!ちょっとアレでさ金振り込んでくれる?」先輩が呆れている。「お?振り込まれた!」「今ので⁉︎どの番号だ?」「母ちゃんのです!」