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「その彼の食べっぷりは通行人が足を止めて見惚れるほどで、気が付いたらお客さんの注文が殺到していたんだ」
「ワンさんが戻ってきたころには在庫が無くなってたから驚いたよ」
「彼は食べていただけで十分な宣伝効果を果たしたわけだ」
#らいおっさんジム
「椅子の耐久が心配だったけど、彼には席で食べてもらったよ」
「ベーグル6個、半分はリベイクでね」
『量が”網野さん”だ……』
「彼の食べっぷりは見ていて爽快なほどとても美味しそうで」
「バイトを始めてから、初めて少しだけ嬉しいかもしれないって気持ちになれたんだ」
#らいおっさんジム
「あ!!違うんスよ!これは試作で…」
ワンさんが早く戻ってきたと思って、慌てて振り返ると…
…
「…うぉっ!誰?! ストップストップ!」
「…ここ…お店…?」
「まさに食いしん坊!なライオンおじさんが、香りに誘われそこに居たんだ」
『…網野さん以外考えられない…』
#らいおっさんジム
「僕も小腹が減っちゃってさ」
「魔が差して、こっそり持参したトースターにベーグルを入れたんだ」
『それ、魔が差すっていうか計画犯じゃないですか…』
「…それで焼き上がりを待っていたら」
イイニオイ…
「背後から声が聞こえたんだ」
#らいおっさんジム
「じゃあ今回は君の為に色々話を省略して…」
流石に彼に失礼だったよね…反省…
「僕は売れない移動カフェでアルバイトすることになった」
「予想通り客は来ない」
「ワンさんは商品を売るために、ヒトの多い場所で路上販売もしていたんだ」
「"その日"もちょうど昼時だった」
#らいおっさんジム
話が脱線してる…得意げに話す彼を止めないと…
『話してくれてありがとうございました』
「え?!」
『今日は楽しかったです!』
「待って!網野くんはこれから登場するから!
話の順序があるんだ!」
『それならいいんですけど…』
「…君の順応性と適応力には驚かされるなぁ」
#らいおっさんジム
「ワンさんに」
『また?!』
「本店らしいその店も同じように客の気配が無かった」
「だからその店でバイトしようと決めた」
『そんな基準で決めたんです?!』
「やぁ~暇で楽そうだなって思ってさ」
むちゃくちゃだ…
というか…網野さんが登場する雰囲気がしないんだけど…?
#らいおっさんジム
「実際それは美味しかった。手作りの良さが伝わってくる食べ応えで味も良かった」
「でも飲み物が欲しくなっちゃってね」
「近くを検索したら移動カフェがあるから寄ってみたんだ」
「そしたら、そこでついに出会ったんだ」
『今度こそ網野さんに!!』
#らいおっさんジム
「当時の僕は何不自由しない暮らしだったから毎日遊んでたし、いきなり頑張りたくなかった」
『えー…』
「まぁ流石に社会見学はして来いと参加をさせられてね」
「でも僕はヤル気もないから公園を散歩していた」
「するとそこで出会ったんだ」
『出会ったって…網野さんに!?』
#らいおっさんジム