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製薬企業研究者からサイエンスライターに転身。大学や研究機関の広報などアカデミアにも片足を突っ込む。サイト「有機化学美術館」の中の人、折り紙と囲碁が趣味。著書に「医薬品クライシス」「炭素文明論」「ふしぎな国道」「世界史を変えた新素材」など。ライターとしての仕事→ x.gd/UEX7W
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カロザースによって発明され、最初に大規模に実用化された合成繊維として、6,6-ナイロンは大変有名なものです。この名称は、6炭素+6炭素ごとに、同じ構造が繰り返すことからつけられました。一方、6-ナイロンというものもあり、こちらは6炭素ごとに同じ配列が繰り返す構造です。

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昨日、糖の一部がカルボキシ基に変化した「ウロン酸類」について紹介しました。これらは、通常の糖と同様、互いにつながり合うこともできます。ワカメなど海藻の乾燥重量の30~60%を占めるアルギン酸はその例。グルロン酸とマンヌロン酸というウロン酸が、長くつながったものです。

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ポリオキシメチレン(POM)、またの名をポリアセタール。メチレン(-CH₂-)と酸素が交互につながった構造です。ホルムアルデヒド(HCHO)をたくさんつなげることでできます。ただしそのままだと、末端から徐々に分解していくので、安定化させる原子団を取り付けてあります。

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このグルコース(ブドウ糖)がたくさんつながってできたネバネバ成分を、デキストランといいます。糖類は多数のOH基を持っており、これで互いにつながって複雑な構造を作りますが、デキストランでは主に6位のOH基で長く連結し、たまに3位OH基から分岐しています。似た名前のデキストリンとは別物。

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人間の体内には、体内で情報を伝える役割を持つ、ホルモンという物質があります。微量でも強力な効果を発揮するホルモンの構造解明は、1960年代以降の生化学の大きなテーマでした。昨日のTRHやこのLH-RHは、ギルマンとシャリーの二人が構造解明へ熾烈な競争を繰り広げた化合物です。

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また、出来上がったアミドの酸素原子と水素原子は、水素結合を形成します。このため、アミノ酸の鎖は分子内で多くの水素結合を作ります。アミノ酸鎖がらせんを形成したα-ヘリックスはその例です。こうしてタンパク質は一定の形にまとまり、これが優れた機能を持つための不可欠な要因となっています。

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炭化ケイ素(SiC)、またはモアッサナイト。ダイヤモンドやケイ素単体と同様の構造で、それぞれの炭素には4つのケイ素が、それぞれのケイ素には4つの炭素が結合しています。このため非常に硬く、新モース硬度ではダイヤモンドと炭化ホウ素に次ぐ硬度13に位置づけられています。

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ポリ(p-フェニレンビスオキサゾール)。面倒くさい名前ですが、幸いザイロンというシンプルな商標がつけられています。同じ単位が繰り返しつながった高分子の一種ですが、硬い芳香環が直接連結しており、見るからに頑丈そうな構造です。実際、期待を裏切らないスーパー繊維です。

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バリン、ロイシン、イソロイシン。タンパク質を構成するアミノ酸です。いずれも、人体内では十分な量を合成できないので、食物から摂る必要がある「必須アミノ酸」です。バリンはisovaleric acidに関連する構造であることから、ロイシンは結晶が白いことから命名されています。

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