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TOMITA_Akioさんのイラストまとめ


しずかな肩には
声だけがならぶのではない
声よりも近く
敵がならぶのだ
勇敢な男たちが目指す位置は
その右でも おそらく
そのひだりでもない
無防備の空がついに撓(たわ)み
正午の弓となる位置で
君は呼吸し
かつ挨拶せよ
君の位置からの それが
最もすぐれた姿勢である
(石原吉郎「位置」)
web.kyoto-inet.or.jp/people/tiakio/…

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アヌビスと紛らわしいのがウプウアウト〔ウェプワウェト〕。「狼の町」リュコポリスで崇拝されていた神で「エジプトのジャッカルの神々のなかでおそらく最も古くさかのぼる神」。アヌビスが黒ならウプウアウトは灰色、前者が北、後者は南と結びつけられたという(『古代エジプト神々大百科』)。

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ヒュアキントスは「アミュクライ地方に於ける土着的なvegetation-godであり、またvegetation-godとして死んで地下に行くために一のchtonian power として崇拝されたのであらう」(『古代希臘に於ける宗教的葛藤』)。
作物の生成豊穣を確保するための犠牲が彼の名の下に屠られたというのである。

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「化生」という漢語も、「天地・陰陽、又は男女の精が合して一つとなり、そこから新しいものがうまれ出ること」とし、出典に易経・繋辞下「男女構精、万物化生」と、さらに荘子・知北遊「化而生、又化而死」が引かれている(大漢和)ことも興味深い。

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薔薇戦争はランカスター家とヨーク家の、30年に及ぶ権力闘争(1455-85年)であるが、両家はそれぞれバラの花を紋章に戦った。
「英国の薔薇戦争がその後のバラの世界に与えた影響とは」
https://t.co/dhM5wfUTVZ

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こう考えてくればμῆλονを林檎と訳すことに問題はないように見える。ヘーラー、アテーナー、アプロディーテーが美を競ったという「パリスの審判」が(一説によれば)プリュギアのイーデー山だったというのも矛盾しないように想う(ただ、賞品が「黄金の」μῆλονだったというのが少し引っかかるが)。

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「碑銘から知られる400以上もあるケルト人の神々の名前のうち、300はただ1回のみ記録されているものである。崇拝の場所が建立された神殿ではなく……自然の聖なる場所であったということは、よくあることであった」(『ケルト神話・伝説事典』)。
図はケルト的絵画「バード(吟遊詩人)」(1774年)

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「「キリスト教フェミニズム」なるものが、こういうせりふ〔第1コリント11章3〕を読みながらなお、パウロ様のキリスト教はすぐれた男女平等思想でございます、などと言いくるめようというのは、意識的な嘘つき以外の何ものでもあるまい。こういうのは「フェミニズム」の名に値しない……」(訳と註)

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アルマ・マーテルとは(B・ウォーカーによれば)「霊魂-母」の意で、中東地方の月女神の名前であり、同時に、彼女に仕える神殿娼婦に添えられる名前であったという。「アルマ-マーテルと呼ばれる巫女はタントラ教のシャクティと同じように、男性でその秘教を受ける人と関係をもった」。

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バビロンの神殿娼婦の風習を「破廉恥きわまりないαἴσχιστος」と称しながら、同時代のπόρνη については何も触れないのは、へーロドスにはもはや両者の関係がわかっていなかったせいであろう。
そのヘーロドトスの同時代、コリントスはまさに娼婦の「学校」であった。
図は「コリントの遊女ライス」

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もう一カ所は、「欲するために女を見る者は誰でも、心のうちで彼女を姦淫したのである」(マタイ5章27)。田川訳の「欲するために」は、これが十戒の第10戒「汝の隣人の女を欲するなかれ」(出エジプト20,17)を踏まえた訳だが、説明されなくてはわからない。誤解の因はどうやらここらあたりにある。

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