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TOMITA_Akioさんのイラストまとめ


しずかな肩には
声だけがならぶのではない
声よりも近く
敵がならぶのだ
勇敢な男たちが目指す位置は
その右でも おそらく
そのひだりでもない
無防備の空がついに撓(たわ)み
正午の弓となる位置で
君は呼吸し
かつ挨拶せよ
君の位置からの それが
最もすぐれた姿勢である
(石原吉郎「位置」)
web.kyoto-inet.or.jp/people/tiakio/…

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日本の舞踏の元祖と云えばもちろん天鈿女である。天の岩屋戸前で展開されたのが一陽来復の冬至の太陽祭儀であることに異論はあるまい。天鈿女の踊りの要諦は「うけを伏せて踏みとどこし」というところにある。これを三隅は、「腰を据えての踏み鳴らしも」考えられるとする。

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かつて、斎藤真一の瞽女(ごぜ)の絵に衝撃を受けたことがある(左右図)。以後、厳しい差別社会の中で、盲目の女性(ないし男性)がいかにして生きてきたか、それとなく調べたこともある。最後の瞽女と云われた小林ハルの半生を描いた映画もできた──瀧澤正治監督『瞽女 GOZE』(2019年)。

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2024-05-03

「風卵」を基にわたしの謂いたいことは明らかであろう。風は希臘語でπνεῦμα(気息)である。風=気息は生成の原理である。「はじめに、神は天と地をつくった。地は見えるものでも形あるものでもなく、闇が深淵の上にあり、神の霊(πνεῦμα του θεου)が水の上を漂っていた」(創世記1章1-2)。

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死者の赴く他界は、現世の水平方向にあるか垂直方向にあるかである。「未開民族の他界観では、他界は現世の継続だというのがほぼ一般的」である(『葬制の起源』)。しかも、そこには誰でも往けるわけではない。希臘のハデスは「英雄でもない普通の死者……は決して登場しない」のである。

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わたしが「骨噛み」という葬法を初めて知ったのは、かつての北九州の炭鉱労働者の生活習慣を解説した書に於いてであった。

近藤雅樹「現代日本の食屍習俗について」
https://t.co/3hN72GbrNa
題名はおどろおどろしいが、しかし実態は「火葬」を前提とする「複葬」と理解できる。

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結局のところ死体は捨てざるを得ないが、捨て方が問題。捨てるぐらいなら自分たちで食べてしまおうと考えそうだが、案に相違して「むしろ食人は、かなり高い文化の民族のところにおもに見られる。……族内食人俗も族外食人俗も農耕民文化におもに分布している」(大林太良『葬制の起源』)。

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アニのパピルスに於ける平和の原(ヘテプ)。第1段、礼拝するアニと妻スス。第2段、アニが穀物を刈り取り、牡牛に踏ませて脱穀。第3段はアニが魚も蛇もいない清流のほとりの畑を耕している。第4段は都の神の故郷である島の情景が描かれている云々(石上玄一郎『エジプトの死者の書』)。

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「死人からの復活(ἀνάστασις)がないならば、クリストも甦らされなかった(οὐδε……ἐγήγερται)ことになる」(第一コリントXV,13、田川建三訳)。「復活」はキリスト教の教義の要諦にあるにもかかわらず、ミイラづくりに移行しなかったのはなぜなのか、不思議である。

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Cannibalismについては、例によってB・ウォーカーが4頁以上にわたって述べている。
https://t.co/qjxpiQ9vx9
「ほとんどすべての宗教にはカニバリズムが見え隠れしている。神を食べる聖餐はキリスト教にも異教にもあったが、それとは別に、初期キリスト教教会は、本当に人肉嗜食をしたと言われた」。

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