齋藤 雄志さんのイラストまとめ

そういえば、「風立ちぬ」なんかもこのアプローチの仕方。
あれは変人二郎に振り向いてもらうために菜穂子が間接アプローチしまくるのだけど、あれも男性作家的な描き方だなぁと思う。

「ヤマノススメ Next Summit」と「Do It Yourself!!」はどっちも10月放送になったのか。
新作アニメに沸き立つことがほぼ無くなったのに同時期に一気に二つも来られると情緒が混乱する。

なんか描き方が無駄にグロいんですよね…
固定された状態から逃れようともがいてやたら執拗に機体の四散を描くっていう…「ふっと訪れる死」という大友さんの性癖が垣間見える。

あと、このオッサンを始末するシーンは明らかに健全少年冒険活劇の枠を越えている。
大友さんは漫画の頃から「命がふっと消える瞬間」みたいなものを描くのが好きで、このシーンの水没するオッサンが「えっ、ちょっと待て」みたいにもがく描写は明らかにAKIRAのカオリの最期のもがき方とだぶる

かなり久しぶりに「スチームボーイ」を観賞。
世間ではつまらないという声の多い本作だけど私は公開当時から嫌いではない。
ただまぁ脚本がどうにかならなかったのかとは思う。改めて確認すると主人公レイがポスターのこの格好になるのがなんと第二幕最後の90分ごろ。流石に遅すぎる

そういえば、先日ナウシカを再見して「確かに高畑監督の言うように生活描写が足りなさすぎるなぁ」と感じたけど
そこへのカウンター的側面もやはりある。
高貴な生まれ、「姫」としての生活描写が第二幕序盤の主要ドラマ。

エンドロールで流れる高坂監督のイメージボードも「味」が絶妙。
肉子ちゃんのエンドロールも渡辺監督のラフイラストが流れるけど若おかみのリッチ感とはやはり違う。
若おかみのエンドイラストは、長年一線で活躍してきたアニメーターの熟練の技が伝わってくる。

次に、この「ナウシカの死」を映す一連のシーンは復活まで同じ後ろ斜め上からのアングルやロングを使ったり、なるべく客観的な構図を使っている。
たぶんヒロインの遺体をまざまざ映すことに抵抗があった演出家の配慮だと思うんだけど、このカットだけ顔を真正面から撮っていて違和感がある。

このシーンは、映画を見た人ならまず覚えてる印象的な感動シーン。
動作としてはただおにぎりを食べながら涙をこぼすだけだけど、その中には物語序盤の苦労の連続から一息つき、ついに泣き出してしまうという非常に文脈が濃ゆいシーン。
このシーンで千尋を中心に据えると、その文脈が感じられない。

被写体が２人以上になるとオーソドックスに左右に振り分けられる。
また、画面外に指向性がある(フレームの外に誰か居るとか何か見るとか)場合は、片方ずつに意味性が置かれる。
こんなかんじ。