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ラシャドは少し考えていたようだったが、すぐに考えるのをやめたようだ。彼にとっては同じこと。これらのことは避けようがない。
どうせ抱くのなら、嫌々抱くのではなく楽しんで抱く方がずっといいという考えだったのだ。
ラシャドが上着に手をかけ、同様にフィオにも上着を脱ぐようにと指示を出す。
しかし、フィオにとっては違う。
例え、綺麗な身体に戻れたとしても、彼を裏切ったという経験は消えない。
それでも「彼と生きたい」から「彼を裏切る」のだ。
それはままならない感情で、どうしようもない感情なのだ。
あまりに腹がたった。悔しくて、それが自分でも意外な形で溢れる……それは涙
ラシャドは疑問を口にする
なぜ泣いているのか?
これはあくまで治療、また治療後は魔法で身体も『元の状態に戻す』。関係者は全員口を閉じるのでここでのことはなかったことになる。どれも死に比べれば大きな問題ではない
しばらく口ごもった後で、フィオはそれを口にした。
「……処女です」
その言葉を聞いてにやりと笑う男に、フィオは屈辱的な感情を抱いた…
そんなフィオにラシャドが問う。
『ところでお前は処女か』と
あまりにもあけすけなセクハラに怒りを通りこして唖然としてしまうフィオだが、しかし、ラシャド曰く、これは単に知らなくてはいけない事だという。⇒なぜなら治療の過程で二人はS●Xするので、処女ならそれ相応に準備がいるはずだ
スノーホワイト家の屋敷にある奥まった一室、人目の届かないその場所で『治療』は行われることになった。(事前の取り決めで、このことは公になる事はない。『治療』後も公にはフィオは真っ白な経歴だ)
部屋の中でラシャドと二人っきりのフィオ。了承したとはいえ、その瞳にはいまだに嫌悪感がある。
フィオの決意が鈍る。自分の事であれば彼女は躊躇わず誇りを胸に命を捨てたかもしれない。しかし、どうだろう?
この時、ここまで育ててくれた親の気持ち、そしてあれほど焦がれていた大好きな人との『これからの人生』が失われることを…ほんの一瞬考えてしまい、そこに迷いが生まれた。
「ま、待ってくれ!フィオっ!」
しかし、そんな彼女の決意に悲痛な叫びが待ったをかけた。それは顔をこれ以上ないほど悲痛に歪めた父の姿であった。
それでも彼女の意志は固かった。例え、全てが本当だとしても、もし本当に『死ぬ』としても彼女には愛する人がおりその人を裏切る事などできやしないのだと。そうして再度、ラシャドを追い出そうとして…