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バルトフェルト上級議員の子息であり反逆者として指名手配されていたロイド=ベーゼンによる全世界に向けられた内部告発
そしてその当事者であるバルトフェルト上級議員とその息子ハインケルの両名の死
荒れる情勢の中を生き残り暴走した指揮官ヘスラー
ベーゼン派の人間を嫌悪するには十分であった
当時、上級議員だったバルトフェルト=ベーゼンが地球に赴く際に随伴した部隊のメンバーだった
バルトフェルトとの関係は殆ど無く、当時の部隊長がベーゼン家と関係があったという理由で召集に応じこの惑星に訪れた
しかし、地球に訪れてから彼等が所属する部隊の悲劇が始まったのだった
「投降したところで目隠しされて祝砲を受けるか勲章の荒縄が首にかかるかの違いだ…」
投降後の処遇を皮肉を込めて語る
『軍曹、何故お前さんはアルゴス同盟に与した?』
「アンタ達が俺達を闇に追いやったからさ…」
『闇?』
「俺の所属した部隊はベーゼン派のとばっちりを受けて戦犯扱いされた❗」
『お前さんの応答次第では首の凝りを気にする必要が無くなるぞ』
金属の悲鳴が強くなる
『リュンケス軍曹、お前さんに勝ち目はない…投降するならば今のうちだぞ?』
相手に投降を呼び掛ける
「はっはっは…敵に投降を呼び掛けるとは…同郷のよしみって奴ですか?」
『そんなところだな…』
『オルガ、その辺で止めておけ』
グレイソンが通信で割って入る
「…承知しました」
深く刺し込んでいくクナイの力を緩める
『はじめましてだなリュンケス軍曹、俺がその『道化野郎』のグレイソンだ』
通信を繋ぎ煽りに答える
「どうもグレイソン中佐…気の荒い部下を持って苦労されてる様で…」
瞬間、リュンケスのEXMに激しい衝撃が襲った
「ぐおおおっ⁉️」
IDASの首元に抉るようにクナイを射し込む黒いEXM
「口に気を付けなさい…今貴方の生死を握っているのは此方です…」
口調は穏やかなれどその行為は、見るものに底知れぬ恐怖を植え付けるには十分だった
金属がきしむ音が続く…
「私はバイロン軍有志連合所属のオルガです。バイロン軍指揮官、グレイソン=アッカーマン中佐の名代で参じました」
生きているだろう武装の射線からずれる形で至近距離まで近づいた
「グレイソン…ああ、ベーゼン派の暴走を止めた立役者として名を馳せた道化の事か?」
煽るような物言いで返答する
無人機を用いた撹乱戦法を取っていたリュンケス、しかし有志達の攻勢に押され包囲され今では風前の灯と化していた
「IDASの脚部は限界領域、各武装残弾ほぼ無し…良く頑張ったな…」
労いの言葉をIDASにかける
コックピットに警告音が響く
近くまで敵が迫っていた
『EXMのパイロット…応答なさい』
「有志達と戦ってる奴と同等かそれ以上となると…本当に厄介な話ですね…」
モニターを睨むグレイソン
(しかし…あのEXMのパイロット、元ベーゼン派の兵士という話だが…どういう事だ?)
先のベーゼン派残党と監理局との繋がりの事を思い返す
(ベック准将は…この事を予見していたのか?)
有志達の活躍をモニターで確認する司令部の一行
「アルゴス同盟…彼らがこれだけのEXMを有しているなんて…」
四脚式のEXMを見て驚愕するミリア
「各宙域で展開している監理局の防衛部隊の情報が回ってきていますが…同様の事態が発生している様子です」
「リーダー機が各地に入るという事ですか」