//=time() ?>
…アあすかさんの答えはこれや! "兎に角オーボエだけは吹かせろ。持っていってみぞれちゃんの両手に確かに持たせるんだ。それができたら復部させてやる" この線で考えると、この"感動的な和解の場面"にも、アあすかさんの冷酷で強靭な手が、ア木さんの背中を押し込んでいるベクトルがあるわけですね
もう 何やってんのよ心配かけて! (何やってんのかって? わからん言うとるやろがい! 私がいちばん知らんわ!) ア塚さんは内面的には、十数ヵ月の長きに渡って混乱し狂った行動として演奏練習に没頭しているのだが、それは外面的には単に"大人しく練習熱心な部員"なので、急に発狂したように見える
考えてみればそう言っていますものね 練習好きなんですね さあ 知らない じゃあその 鎧塚先輩は どうして続けてるんですか わからない もうなにも わからない "自分は好きで練習をしているわけではない。ア木さんに見捨てられたんだか憎まれたんだか何だか、わけがわからない混乱状態で続けている"
ここはこれ! ここはこれなんですよ 最高ですね
それにつけても傘木さんが復部話を持ち込んで来たタイミングは最悪といえて、つくづくあらゆるタイミングが悪い人といえる。 あすかさんのこの冷酷な対応はギアが上がっているためであり、その前、つまり府大会突破の直後に話を持ち込んでいたならば、よほど柔らかく、優しい対応をしていたと思われる
あすかさんは進藤さんが全国審査員になることを知ったことで、動機の面で高3中盤以降から大きく変わる。 これが起きたのはおそらく府大会突破後の「北宇治ファイトー」の後で、夏休みに入ったあたりと考えられる
この面で、部内の人間関係と部活動とが一体化しているダブルリードの会やフルートパート下級生勢たちの価値観、興味と真逆だといえるだろう。 ダブルリードの会的な価値観だと、良い部活をするために人間関係を深め互いに近づきたいし、人間関係を深め互いに近づくために良い部活をしたい。
だからやはり、吹奏楽部がアリ木さんの温かくも慣れ馴染んだ古い巣、頑丈な鳥籠の世界であり、アリ塚さんが(だけが)それを驚倒、震撼させ、アリ木さんの世界に切れ目を入れ(入れることができ)、そこからの脱出口となることで、巣の外へ2人で連れ立って出ていく話である…と見ることはできるだろう
アリ木さんの行動する世界は中学以来の勝手知ったる吹奏楽部であり、そこにあるもの、起きることはよく知っている。あすかさんの頑なな復部拒否の理由等わからない事はあるが、基本的にはすべて把握し慣れ馴染んだもので、驚くことはなにもない。 アリ木さんを驚かせるのは、ただ一人、アリ塚さんだけ
「人と人がお付き合いを長く続けるには、互いに新鮮な驚きがあることが大事」なんて物言いを聞くことがありますが、その面でみるなら、アリ木さんとアリ塚さんは、人格の根っこが大きく違うために、むしろ互いに驚かせてばかりなんですね 「えっ」 「えっ」