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『わたしの恋人』を読んだ。
いつか、誰か、素敵な女の子が現れて、彼を幸せにしてくれますように――
『ぼくの嘘』の前日譚。というか、刊行順から言うと『わたしの恋人』の方が先。
てことは、本来はこれを読んでからアレを読むって想定なわけ? ちょっといくらなんでも作者は曲者すぎるんじゃ……
恋愛はタイミング、という言葉が作中で繰り返し出てくるんですが、このタイミングの正体も「意中の相手の自己肯定が低くなった瞬間つけこめ」的なあまりに身も蓋もないもので、これはラストの瞬間にも大きく関わってきます
結局、この作品は恋愛の欺瞞と幻想を打ち砕くグロテスクな問題提起なのでした
『セカイヲカエル』を読んだ
突然20年前に「引っ越す」ことになった彩人。受験に励む連司。二人の一年を交互に描く。
突拍子もない導入だが、要するに二人の連絡手段を断つ目的で時間跳躍が使われている。それぞれの時間でそれぞれが変わり、世界を変えていく規範的な物語。
まさに君のイマ/ミライ。
『朝顔のハガキ』を読んだ。
誠矢の家には毎年絵ハガキが届く。それは祖母と絶縁した、亡くなった祖父の実家からだった。誠矢は友人の篤史と協力し、差出人の元へと一人旅をする。そこで出会ったのは――
まさに夏の物語。
人と向き合うときにはまず自分の感情に真摯になれ、というメッセージが趣深い。
『とりかえっこ』を読んだ
入れ替わりモノ
当ジャンルは、古典の『おれがあいつであいつがおれで』
立場を交換する『テスとミナ 』
身体のパーツを交換する変化球『ぼくのプリンときみのチョコ』
と枚挙に暇がないですが、近いのは
『てんからどどん』
でしょうか
相手の立場になるのは大事です
『おばあちゃん、わたしを忘れてもいいよ』を読んだ。
祖母が病気になって不安の日々を過ごす辰子。あるときふとしたことから祖母の意識が正常に戻る「魔法の瞬間」があることがわかり――
認知症モノ。限られた瞬間だけ元に戻る祖母が年の功で問題を解決していく様は、たのもしくも切ない。
『夜フクロウとドッグフィッシュ』を読んだ。
メール小説。面白い…けど、主人公達の「自分がいかに進歩的な人間であるか」がアピールされまくりで現実味がない。本文には絵文字すらなく、こんな12歳いるかな?ってなっちゃう。
現代における、子供に読ませたい規範的な小説、ってこういうのなのかぁ
『ループ・ループ・ループ』を読んだ。
ループモノ。主人公が即ループする世界を自覚し、解決への行動を起こすので、物語を読むというより試行回数と変化を眺めるのに近い。
その結果、意図的に違和感のある文章を何度も目にするため、おおよその真相は途中で掴める。数時間で終わるフリゲのような印象