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『ハジメテヒラク』を読んだ。
こまつあやこの二作目。
前作はマレーシアからの帰国子女が短歌に挑む話、今作は実況癖のある少女が生け花に挑む話。奇異な取り合わせが続くが、異郷にて他者を知り自分と向き合う、という基本は変わっていない。
静的な生け花を実況でショー化する発想も面白い。
『四つ子ぐらし・5上』を読んだ。
前巻に引き続き、二鳥主役回。
初恋の人がアイドルデビュー、という華々しい導入から、まさかの人違いという目まぐるしい展開は飽きさせない。
また、因縁の相手が実母でないことが発覚するなど、メインの話も大きく動く。見開きの挿絵演出は見栄えがありますね。
『四つ子ぐらし・3』を読んだ。
四つ子まわりの諸々の紹介がひと段落して、学校生活にフォーカスが当たった今作。
登場人物が増えて恋愛模様が動き出す予感もあり、角川つばさ文庫らしい(?)百合な空気が漂い始めた感じもありの、いろいろ重要な一本。
『メニメニハート』を読んだ。
入れ替わりモノ。といっても入れ替わるのは人格ではなく、性格。軽薄で自由人なサギノと、地味で堅物なマジ子は、互いに過剰なり欠落なりした部分を交換した結果、なんと友達になります。
やがて交換が行きすぎ、自我が曖昧になった二人が元に戻るためにしたこととは…
『わたしの恋人』を読んだ。
いつか、誰か、素敵な女の子が現れて、彼を幸せにしてくれますように――
『ぼくの嘘』の前日譚。というか、刊行順から言うと『わたしの恋人』の方が先。
てことは、本来はこれを読んでからアレを読むって想定なわけ? ちょっといくらなんでも作者は曲者すぎるんじゃ……
恋愛はタイミング、という言葉が作中で繰り返し出てくるんですが、このタイミングの正体も「意中の相手の自己肯定が低くなった瞬間つけこめ」的なあまりに身も蓋もないもので、これはラストの瞬間にも大きく関わってきます
結局、この作品は恋愛の欺瞞と幻想を打ち砕くグロテスクな問題提起なのでした
『セカイヲカエル』を読んだ
突然20年前に「引っ越す」ことになった彩人。受験に励む連司。二人の一年を交互に描く。
突拍子もない導入だが、要するに二人の連絡手段を断つ目的で時間跳躍が使われている。それぞれの時間でそれぞれが変わり、世界を変えていく規範的な物語。
まさに君のイマ/ミライ。
『朝顔のハガキ』を読んだ。
誠矢の家には毎年絵ハガキが届く。それは祖母と絶縁した、亡くなった祖父の実家からだった。誠矢は友人の篤史と協力し、差出人の元へと一人旅をする。そこで出会ったのは――
まさに夏の物語。
人と向き合うときにはまず自分の感情に真摯になれ、というメッセージが趣深い。
『とりかえっこ』を読んだ
入れ替わりモノ
当ジャンルは、古典の『おれがあいつであいつがおれで』
立場を交換する『テスとミナ 』
身体のパーツを交換する変化球『ぼくのプリンときみのチョコ』
と枚挙に暇がないですが、近いのは
『てんからどどん』
でしょうか
相手の立場になるのは大事です