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『あやしの保健室 2』を読んだ。
恨みをこめた言葉ばかり使っていると、あなた自身に不のエネルギーがたまりますことよ――
妖乃先生の第二巻。願望を野放図に広げる醜さを見せてから、解決する過程で責任感や克己心を獲得させる構図は健在。
相反する感情に折り合いをつける話が多いのも好み。
『スマイル・ムーンの夜に』を読んだ。
もう二度と会うこともないかもしれない――
それぞれ様々な事情から友達のいない4人。彼女たちはかろうじてテニス教室という接点でつながっていますが、やがてそこから巣立っていきます。これは「独り」が「一人」になるまでの物語でしょう。
『ルヴニール アンドロイドの歌』を読んだ。
よくも悪くもトゲトゲしたひっかかりのない、牧歌的なお話。
おおらかな世界観の中で、出会いとトラブルと別れが短くまとまっている。
特に挿絵が美麗で、表紙も目を引く装丁になっていると思います。
何せ惹句が”ドS男子にときめいてください”だ。見目麗しい相手に虐げられたい欲求を、全力で肯定してくれている。
しかしツンデレ暴力女子と比べ、ドS男子は息が長い(一過性のブームではない?)気がする。暴力性に惹かれることに過剰に自罰的になる必要はないけど、アンビバレンスは感じなくもない
『あの日、ブルームーンに。』を読んだ。
月なんか、なかった――
真面目少女と不良少年の、炭酸のように淡い恋愛……の、裏には、あまりにも重い現実が横たわっていた。
出色なのは最終章。現実に敗れた主人公が甘い過去を思い出す、のではなく、その現実と地続きな今を生きていることが淡々と描かれる
戸森しるこ作品、基本的には刊行順に全作追ってほしいけど、あえて勧めるなら
『理科準備室のヴィーナス』
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『トリコロールをさがして』
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『十一月のマーブル』
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『ぼくたちのリアル』
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『レインボールームのエマ』
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『ゆかいな床井くん』
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『ぼくの、ミギ』
これはめちゃくちゃ悩む…
『サード・プレイス』を読んだ。
家でも学校でもない、第三の場所。そこに居場所を求める四人の物語。それぞれが主体性や視点の拡大を獲得する様は心地よい。
反面、既メンバーが新規参加者にちょっとかまいすぎかな、というきらいもあり。孤独を孤独のままにさせてくれないんだよね。