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『図書館B2捜査団』を読んだ。
辻堂ゆめってこういうのも書くんだ、と手に取ったけど想像以上に作者の特色が出ていた。
美少年チームにトラブルを抱えた平凡な少女が加入して――と正統派な物語。オーバーな描写が多々見られるものの、それが逆にケレン味となっていて、中学年向けにはちょうどいいかも。
『青春ノ帝国』を読んだ。
過剰すぎる自意識のせいで、自縄自縛になっている少女。これは絶望じゃない、ただただ惨めなだけだ。だから私はあの坂を登る。自分が特別になれる場所へと――。
些細なことで世界の基盤が揺らいでしまうほどの危うさ。それ乗り越えたラストの大人たちは、でも少しだけ物悲しい
『わたしの魔法の羽』を読んだ。
わたしは背中に魔法の羽を持っている。でも、ある日その羽が折れてしまったら――。
成長物語と女子体操の紹介を兼ねた本。競技だけではなく、スポーツとは切っても切り離せない怪我の問題をも取り扱っている。東京五輪が開催されていたら、うってつけの本だったろう。
『友だちをやめた二人』を読んだ。
――わたしはずっと結衣ちゃんと友だち以上になりたいのに、結衣ちゃんが何を考えてるかわからない。もっと仲良くなるには、どうしたらいいんだろう?
真に相手を想うこととは、自立とは何かを探る話。友だちをやめる、とはどういう意味か。それは各々で察してください
『クレンショーがあらわれて』を読んだ。
家族がどん底だったとき見えていた空想上の友達が、ジャクソンの前に再び現れた。それは新たな不幸の前触れなのだろうか――
アメリカでもっともメジャーな社会問題「貧困」をテーマにしている。子供らしい語り口でシビアな話が展開されるが、ラストは救いがある
『かみさまにあいたい』を読んだ。
祖母に嘘をついたまま死別してしまった雄一は、ある日粗暴なクラスメイトの竜也が「神様」と交信を試みていることを知る――。
シンプルではあるけれど、短い文量で悲しみからの復活を的確に描いている。最近犬が亡くなった自分には、ちょうどいい距離感だった。
『ばかみたいって言われてもいいよ2』を読んだ
まず一巻より大分表情の明るくなった杏都がよい。
今作の肝であるSNSトラブルについては、身近な問題としてしつこくなりすぎないバランスで描かれていてこれもよい。
恋心を自覚した辺りからラストの流れは意外と新鮮で、これは三巻が楽しみになる展開
『ばかみたいって言われてもいいよ』を読んだ。
この作者、デビュー作のときはあまりピンと来なかったんだけど、今作は素直に読めた。文章のディテールがかなり現代的に寄りつつも、あまり嫌味になりすぎてないのがその理由かもしれない。装丁は印象に残るものに仕上がっててとてもよいと思う。