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きみがみてきた、つらい「ばめん」を。いわれてきた、ひどい「ことば」を。されてきた、いやな「しうち」を。あじわってきた、さいあくの「できごと」を。ぱっとわすれさせるちからが、ぼくにはないけど。「そうだったんだね」ってうなずいて、まいにちこころをなでるから。なでるから。なでなで。
「かえるばしょ」 みたいなのがないなら もしよければだけど あきるまですきなだけ ここにいるといいよ ここにかえるといいよ たくさんたくさん なでてほめるからね いつでもここへ おかえるなさいだよ なでなで。
「おまえみたいによわいやつはだめだ。なんでつよくなれないんだ。なさけない」ってどなられたこと、なんどもなんどもある。そのたびに『よわいのはわるいことなんだ……』って、じぶんをせめてた。でも、よわくてもいきてていいんだよね。なさけないことじゃないよね。うん。
おやすみしちゃってた しんぱいかけてごめんね もどってくるからね まっててくれると とってもうれしいな いつもありがとう まいにちおつかれさま なでなで。
うまくいきられないのを だれよりじぶんがいちばん つらくかんじてるのに 「いいとしをして」とか 「なんにもできないな」とか 「だれのおかげで」とか おいこんでくることばを いくつもあびせられながら それでもひっしにいきてる ほんとうにほんとうに おつかれーさまだよ なでなで。
くまったことがあったとき 「そうなんだね」って きちんとうなずいたり 「もしよければ」って どうしたらいいのかを いっしょにかんがえたり 「いつでもいるよ」って かわらないおんどでせっしたり できるひとになりたい。
「そんなのきにするな」とかいわれても、それができないんだよね。「いやめっちゃきにするし」ってなるんだよね。「きにしすぎておちこむし」ってなるんだよね。「きにさせるようなこといわないで」ってなるんだよね。そして「もうぜんぶやだ」ってなるんだよね。なでなで。
むりしてわらうくせが あるならそれでもいいよ 「ちゃんとなけよ」とか いったりしないよ ていねいにみつめつづけて ぼくがきみのくせを みぬけるようになるだけだよ。
「はやくなおそう」「はやくたちなおらなきゃね」「はやくなんとかしないとね」「はやくふっきしよう」って、はやくはやくいわれると、あせらされたり、おいこまれたりするときもあるんだよね。なでなで。
はじめてのじんせいだし 「ひよっこ」でもいい ぜんいんがさいしょから かんぜん・かんぺきに やれるわけじゃない おもいっきりころんで 「ぴよる」ときもある れいがいもあろうけど しっぱいはつきもの 「はじ」じゃないよ なでなで。