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菊石まれほ『ユア・フォルマ 電索官エチカと機械仕掛けの相棒』読了。作り込まれた設定が物語に深みと歯応えを与えている。情報化社会の未来を見据えたような事件の内容がおもしろい。後半ではエチカの心の動きが繊細に描かれ胸が詰まった。ハロルドとのバディはずっと見ていたくなる。続きも楽しみ。
斉藤すず『バレットコード:ファイアウォール』読了。僕らが参加したのは平和のための教育プログラム、そのはずだった。ここは仮想現実なのか、それとも現実なのか。すべての謎が明かされたとき、苦いものが込み上げてきた。まさかあの名をここで見ることになるとは。参加者全員の幸せと冥福を祈って。
葉月文『ホヅミ先生と茉莉くんと。 Day.1 女子高生、はじめてのおてつだい』読了。ちょっとウザくて変態的なホヅミの語りが最高におもしろい。行き過ぎない絶妙な塩梅に独特のセンスを感じる。何気ない日々を通して気の置けない間柄になっていく2人の描写が素敵だった。作家と読者の話なところも好き。
長岡マキ子『経験済みなキミと、 経験ゼロなオレが、 お付き合いする話。』読了。まさかこんなにピュアなラブストーリーだとは。話がシンプルな分、白河さんというヒロインのかわいさやキュンとする状況設定の巧さが光っている。これほど応援したくなるカップルもなかなか他にいない。続きも楽しみだ。
浅倉秋成『フラッガーの方程式』読了。稼働させれば誰もが主人公になれる科学的システムのモニターに選ばれた東條涼一はいとしの佐藤さんとのハッピーエンドを夢見ながら12月を過ごし始めるが一筋縄では行かず。無関係だったはずのイベントが伏線となり思いも寄らぬ展開を巻き起こす終盤に驚かされた。
西尾維新『掟上今日子の鑑札票』読了。目覚めた彼女は自分が忘却探偵であることを忘れていた。狙撃、地雷、戦車。平和ボケした日本ではついぞお目にかかることのない兵器を駆使して襲いかかる犯人の正体とは? かねてからの謎に迫るサービス回。この話はこれで終了というメッセージなのか、それとも。
紙城境介『継母の連れ子が元カノだった5 あなたはこの世にただ一人』読了。水斗も結女もいさなを多面的に見ているわけではなく、それはかつて小暮が暁月に対して犯したミスと似ていて。当たり前のようでいて相手に夢中になると忘れてしまうものを丁寧に描こうとする傑作。水斗に結女はどう切り込むか?
紙城境介『継母の連れ子が元カノだった』1〜4巻読了。お互いへの未練を隠したまま仲の良いきょうだいとして一つ屋根の下で暮らす元恋人たち。陰ではいがみ合う2人を微笑ましく見ていたら、3巻の展開に圧倒された。物語が終わるとき、5人が立っているのはどんな場所なのか。ミステリネタも見逃せない。
二丸修一『幼なじみが絶対に負けないラブコメ4』読了。さらなる混迷を極めていく黒羽vs白草vs真理愛の頭脳戦から目が離せない。それぞれとの大切な記憶を掘り起こすことで末晴の想いが揺れるさまを見ていると、自分の気持ちさえ揺れるようだった。次は3人の共闘がありそうで楽しみ。紫苑もいいキャラ。
園生凪『暇人同盟 友達いらない同盟2』読了。夏休み。暇を持て余す新藤、澄田、城ヶ崎は集まってプリクラに行ったりプールに行ったり高校生らしく遊ぶのだが、2つのストーカー騒ぎが発生し――。新藤の入念なやり口がとにかく爽快。3人の関係性がこれからどうなっていくのか楽しみになる終わり方だった。