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雨森たきび『負けヒロインが多すぎる!3』読了。小鞠知花。負けヒロイン。しかし好きな人には振り向いてもらえなくとも今回の彼女は正しく主人公だった。ある意味正ヒロインよりも得難い貴重な地位。準備も本番も楽しい王道の文化祭は眩しく久々に致死量レベルの青春を浴びた。よきかな。次も楽しみ。
白井智之『そして誰も死ななかった』読了。唯一無二の設定と驚愕の展開が襲いかかってくる。一つひとつの発想が常人離れしていてまさに鬼才だ。事件はグロテスクだがどこかコミカルで慣れると笑えてきた。トリックもロジックも秀逸で、本格ミステリを読むおもしろさを改めて認識できた。他作も楽しみ。
木緒なち『ぼくたちのリメイク10 エンドロール』読了。四回生になった恭也たちは卒業後の将来を見据えて動き始める。一つの山場を経て恭也が突きつけられた事実は残酷であると同時に腑に落ちるものだった。そしてやはりラストの展開がたまらない。いよいよ最終章を迎える物語、最後まで見届けたい。
河野裕『さよならの言い方なんて知らない。5』読了。再読しておいてよかった。たくさんの真実が明らかになって混乱する中で、最後の一ページが胸にズシンと響いた。それは泣き声に似た産声。すべてのものが高速で消費されていく世界において小説が生み出され続ける意味が、きっとこの物語の先にある。
赤坂アカ×横槍メンゴ『【推しの子】7』読了。2.5次元舞台で見えた有馬かなの本気。アクアがスポットライトを当てる場面で涙した。黒川あかねとの好敵手関係からは1秒たりとも目が離せない。アイ関連の話に大きな動きがあったり、次はルビーの物語が来る予感がしたりと、今後もとても楽しみなシリーズ。
大澤めぐみ『おにぎりスタッバー』読了。ちょっと大変な家に生まれた女子高生・梓の日常を追いかけるただの青春もの、かと思いきや。一ページ目からパワフルな文章が襲いかかってくるものだから、目が眩んで引っかかりに気づけなかった。唯一無二の怪作、それでいてまっすぐな成長譚でもあるから素敵。