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声は枯れている
私たちは遥か彼方から
呼び続けて
歌い続けて
ノアの方舟の洪水の時にも
この海で
繋がっていた
文字の羅列は
人間が定めたものだとしても
描いた線は
空想の宝物だ
私たちは2人だった
そしてひとつだった
声を失っても
会いたかった
星になっても
物語になっても
会いたかった
好きなぶんだけ
詰め込んでいいよって
夢みたいな悪意くれた
どうして
たくさんを選ばなかったの
どうして
嬉しそうに笑ったの
あなたを好きなのは
あなたのそばで
初めて呼吸ができると
思ったから
手にいくつかだけ残して
目を覚ます
あなたがくれたなら
どうせこれも
宝物に
なってしまうんだ
生まれる前の砂粒が
流れ
数百年とか
数万年前からの
願いが届く
貝殻からの詩声や
大樹に寄りかかると流れる水の音
乾いた風の旋律
冷たい壁に描かれた叫び
あなたは誰を愛したの?
あなたは誰に愛されたの?
本物はあった?
本物ばかりだった
その頃も今も
心は
生きていた?
必死に生きてた
いつだって言葉は
星屑みたいに宝物だ
藍色の彼方に
銀色に白に金色に
そして赤いひとつ星に
想像の世界で何色にもなる
夜空に果てがないなら
どこまで並べてもいいでしょう
白く流れる言の葉の川
心を重ねてみたでしょう
あなたの言葉が
夜明けまで瞬いて
そこにはいない
星屑みたいに宝物だった
細い糸を絡ませるように
冬の空気を銀に編んで
宝物に触れるように
時の奏でる色で染めて
大事にし過ぎた温もりを繋いで
創ること
生み出すこと
丁寧に交わすこと
怯え
息を吹きかけて
今の私でしかない表れにはどれも
あなたが生きて
映ってしまう
だから
いつもあなたを描いてるんだ
雨の言葉を探しに
黄色い長靴で水溜りに飛び込む
水面に映る世界は波紋になって
蛙は切なく歌い
紫陽花が淡く笑い
色とりどりに
夏の方向に揺れた
雨はきらい
なのに
おそらくいつもこの1粒が
必要だった
おそらく今までの全てが
必要だった
雨の言葉が聞こえて
雲の隙間から夏の空が見える
桃色
若草
黄色に
薄い青
柔らかい色で出来ている春
タンポポの
微かな香り
ツクシの揺れる音と
猫の欠伸
ねぇ
心を
この色合いで
染めてしまいましょうよ
あなたの色で
塗り尽くされた心を
ゆっくり吸って
ゆっくり吐いて
重ねましょう
きっと
忘れられない絵になる
そして新しい絵になる
消えそな声が
空に浮かんで
消えそうな唄になった
どこかで
君が呟いたんだ
非難はなかった
否定も不満も何もなかった
それらは生まれなかった
月の光とか
桜の花びらとか
小さな涙とか
人とか人とか人とか
愛から出来たはずのものを
並べて
最後まで
小さく
消えそうな声で
世界を美しくした唄だ
私を見つけてください
君の中には
桜とか向日葵とか
秋桜とか雪の華とか
沢山の季節が溢れて
いっぱいなんだろうけど
巡る花びら舞う風に
何度も
春がやってきて
また
桜から始まる今
その
心の中の景色に
ほんの少しでいいから
桜の木の下の
片隅に
私を
見つけてください
その光を受けて
届けようとしてるんだ
手にいっぱい抱えて
世界中を駆けて
朝も昼も夜さえ忘れ
注ぐ
暖かさとか眼差しとか
知る由もない想いとか
陽の当たらない場所にも
足跡に花は咲き
触れた所に緑は芽吹き
そのまま
駆けて駆けて
消えてった
あなたに出会い
初めて
包まれながら泣いたんだ