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2/7公開『ハスラーズ』
ストリッパーの女達がウォール街の男達に「復讐」する実話のクライム映画。
ジェニファー・ロペスとコンスタンス・ウーの運命的な出逢いから紡がれるシスターフッド。豪華絢爛なダンスと札束を浴びる身体が色気の極みであり、『オーシャンズ8』以来の女の連帯と強さが描かれる。
足へのフェティッシュも大いにあるが、なにより手の官能的な動作への拘りを感じる。特に男性が花と蜂を弄る手、そして女性が片手だけで指輪をするする嵌める手。これらは性的記号としか読めない。
2/21公開『#Red 』
過去に愛した男との再会で訪れる一人の女の平穏の崩壊。彼女の衣服は、自我を漂白する「白」から自身を葬る「黒」へ。もっとも傍にいる人間こそが自分を色付け人生を彩る。朝焼けに全身を「赤」く染められた瞬間すべてが変わってしまう女の豹変のときを目撃する官能と「色」の映画。
夫の浮気調査のため妻が美しい娼婦を雇う『恍惚』('03)→リメイク版『クロエ』('09)の変化が示唆的。
娼婦が話す、愛する人の他人との情事の物語に妻が耳を塞がず引き込まれていくのは、同性同士の疑似性行為とも読める。『クロエ』ではレズビアニズムがより直截的に可視化/前景化される。鏡の多用。
『Born in Flames』('83)
70年代末のNYを舞台にしたフェミニストSF映画。それぞれの女性たちの語りの取り留めのなさ、即興であったり脚本があったりする芝居の綻び……トークイベントに登壇された五所純子さんが一言「圧倒的な埃っぽさ」と表現されていて的確。終奏のテロリズムを今どう捉えるべきか。
シャミン・サリフ監督の『あかね色のケープタウン』('07)と『ストレートじゃいられない』('08)は、どちらも同じ役者であるリサ・レイとシータル・シェスがカップルを演じていて、時代と場所を隔てたパラレルワールド的な楽しみ方も可能。
しかもこれがどちらもハッピーエンドなので、安心して推せる。
安藤モモ子『カケラ』('09)
──「鼻の下の産毛ってどうしてる?」
ある日、女性が好きな女性に一目惚れされたハル。ハル演じる満島ひかりの無表情な顔と無機質な身体が、男性と女性の間を浮遊するのを愛しむ。そこらじゅうに転がっていそうな、女のコ同士の会話を慈しむ。ふわふわな触感の映画。