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『玄武よ。今日は誕生日だそうだな』
『フッ…いくら歳を重ねようと、四天王に引退の二文字はないわ』
『ところで、孫が生まれたそうだの』
『…うむ。これがまた可愛らしいのだ』
『わかるぞぉ。わしも孫が生まれた時は、喜びのあまり島を10周はした』
『堀田さ…いや、朱雀もか。孫はいいな…』
『蒼、何作ってるんだ?』
『パエリアよ。紬が浜辺にパエリア鍋が流れ着いてるのを見つけてね。天善に修理してもらったの。羽依里も食べる?』
『いただこうかな』
『どーぞ。島で取れた魚介類を使ってるから美味しいわよー』
『これ、スペインのチャーハンだっけ?』
『正確には炊き込みご飯ねー』
『なんか新鮮だ…』
『何がですか?』
『髪を結ってない紬がだよ。普段ツインテールだし、急に大人びて見えた』
『お、オトナですか…!』
※ ※ ※
『…なんてことがあったんです』
『へー、羽依里は大人っぽい女性がいいのかしらねー』
『(…なら、あたしも髪解いてみる? 大人になっちゃう?)』
『羽依里、今日は免許更新に行ってくるから』
『ああ。しろはなら大丈夫だと思うけど、気をつけてな』
『うん』
『…ねぇ羽依里、しろしろどこに行ったの?』
『役場だよ。今日は年に一度のチャーハン免許更新日なんだ。この島ではチャーハン調理は免許制で、無免許だと全て焼き飯になるんだよ』
『紬、今日はいいお風呂の日らしいわよー』
『オフロの日ですか?』
『そう。この日に想い人と一緒にお風呂に入ると、永遠に結ばれる…って藍が』
『急にシンピョーセーがなくなりました』
『…ちょっと待って。結ばれるってことは、その場の勢いで…!? 一緒にお風呂に入るんだし、可能性は…!』
「昨日のサッカー、すごかったみたいねー」
「ここぞというタイミングで島は停電してしまったみたいだな」
「そうなのよー。藍と二人で叫んじゃった」
「…というか、二人ってサッカー見るの?」
「代表戦は藍と一緒によく見るわよー。なんでも『ユニフォームが青いから応援します』らしいの」
『蒼、今日はいい夫婦の日らしいぞ』
『へっ? あたし、あんたと夫婦になるなんてまだ先の話かと…!?』
『それはまだ先だけど! 話を飛躍させすぎ!』
『そ、そうよねー。そーいうのを意識するのって、できちゃってからって言うし』
『言わない! まさか島にはそういう文化が…!?』
『今はないから!』
『やっほー、羽依里!』
『ああ、鴎か…』
『ありゃ、なんだか元気ない?』
『実は…嫌な夢見た』
『ほう、夢とな』
『鴎がどこかに行っちゃう夢でさ』
『…夢の中の私、きっと旅に出たんだよ』
『旅?』
『そう。気ままな一人旅。思い出たくさん持って帰ってくるから、それまで待ってほしい』