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「Pak40用弾薬をPak36で使うと隙間からガスが漏れるので初速や精度が落ちる」といった事が言われたりもしますが、これも不正確な話で、実際には7.5cm徹甲弾の銅製弾帯はPak36用よりむしろ0.2mm太い。漏れずに普通に撃てるか、抜弾抵抗が上がり過ぎて危険になるかはちょっとなんとも
だから重戦車の類が既に用意されていた他の国では「重装甲中戦車のようなもの」は考えられなかった……と言いたい所ですが、そうでもありません。英国ではチャーチルがありながらクロムウェルの重装甲歩兵戦車版が考えられていましたし、エクセルシオールやヴァリアントもそれに類するでしょう
『正規の野砲が生産しにくいので既存のもっと作りやすい形式の大砲と組み合わせて存在しない筈の仕様で勝手に納品していたら案の定バレて生産中止命令を食らうも試験してみたらむしろ性能が良いので一転して制式化されて最終的に「勝利の武器」になりました』
著:V.G.グラビン ポリトイズダート文庫
さらに大戦期ソ連戦車では照準器も2系統積んでて、そのうち一つはほぼ砲兵のパノラマ眼鏡みたいな機能を持っていました。ただ実際の戦訓だと「そんな機能使った試しがねえよ」みたいな事しか書かれてなかったりもして……後にもっと低機能だけど直管的で使いやすい奴に置き換えられちゃいます
ちなみに大戦期の一部の米ソ戦車では、その手の高低射角設定のための道具が元々備わっていました。戦車でも間接照準はやることがあるものだ、と想定していた国ではあらかじめ持たせてたんですね
そう、両用野砲構想には「第一次世界大戦では野砲転用高射砲でも全然イケてた」って罠があるんですよね。ちょっと前まではそれでよかった、いやそれどころか、そういう装備の中でも特に出来がいいやつは改良されたりして全然現役という頃。なので引っかかってしまうのも無理からん所があるのです
ことにT-72なんかでは、自動装填装置の弾薬は防護板で保護されてるからそこまで危険ではないけれど、それよりもあっちこっちに押し込んである予備弾がマズくない?みたいな話もあり。そこでT-90のなんだかでは予備弾庫のためにバスルを設けたんだとか? バスルが主弾庫になる西側とはちょっと違う感じ
照準孔といえば、望遠鏡照準器では防盾や砲塔前面に開口部を設ける必要があるのでどうしても防御上の弱点になるという問題もあります。いっぽう砲塔天板配置の潜望鏡照準器なら前面の穴を減らせる。例えばマウスが潜望鏡型照準器を採用してるのは、一つには防御面の都合なのかなあ
あるいはT-34やKVにも望遠鏡と潜望鏡の2タイプの照準器が付いてますが、後者は潜水艦の潜望鏡のように鏡頭部を旋回させて周囲の視察や方位指示、間接照準なんかに使えたりと非常に多機能です。まあ機能が多いのとは別として使い勝手はイマイチだったので後々廃止されてしまいましたが……