約翰／ラヨシュ＝ヤンチ／Xochimehさんのイラストまとめ

他の絵文書の描写と照らし合わせるに、イツパパロトルの手足はジャガーではなく鷲の鉤爪だったと見ていいだろう。それにしても、何故ジャガーの方が鷲よりも受けがいいのか…？

『テレリアーノ＝レメンシス絵文書』パンケツァリストリ解説のテスカトリポカとされてるけどウィツィロポチトリ要素も多い神の図と、メシカ人放浪時代の歴史を描いた絵のウィツィロポチトリ。盾の羽毛の玉の数に注目。

盾を持ってることがあるのは、元々この月の祭りがテスカトリポカに捧げられたものだったことの名残とかそういうのだろうか？『マリアベッキアーノ絵文書』のパンケツァリストリ解説にはウィツィロポチトリはテスカトリポカの友だったとある。

＞RT 鷲の足といえば、イツパパロトルの足は鷲で、絵文書を見れば分かるようにジャガーとは描き分けられてるんだけど、ルイス・スペンスがジャガーと誤認したのが広まってしまってる。

ティータイム・ブックス編集部『チョコレートの本』に「古代のカカオの栽培について描かれた、プレ・コロンビアの法典」として『トゥデラ絵文書』fol.118rが紹介されてるけど、この木はカカオではなくケツァルウェショ(ト)ルすなわち貴重な柳だ。楕円形の実のようなものが描かれてるから誤解したのか？

というかこれは「東：人の首や心臓を取る蝙蝠／北：ジャガーを狩るミシュコアトル／西：シパクトリに片足を食われるショチピリorトラウィスカルパンテクトリ／南：餌の動物を巡って争う鷲と蛇」の4つで1組の絵の1つで、いずれも殺したり傷つけたりする場面が描かれてる。

これに対応する絵は『ボルジア絵文書』『フェイェルヴァリー＝メイヤー絵文書』にもあって、鷲の爪によって羽毛の蛇の胴体から出血してたり、蛇に食われてるトカゲから出血してたりする。生命を引き出すというより餌を巡って争ってる場面じゃないのか？

『プリメーロス・メモリアーレス』のテスカトリポカと『トバール絵文書』のトシュカトルの月。テスカトリポカが右手に持ってるのはトラチアロニ(見る道具)。

今日で10月も終わりだけど、以前「テスカトリポカは10月の象徴」という話が出回ったのは、シウポワリ(20日×18月＋5日の太陽暦)でテスカトリポカが祭られた月の1つミッカイルウィトントリが10番目に当たることから。なお、9番目の月だとする史料もある。