TOMITA_Akioさんのイラストまとめ

ROTA / τροχός には、このような日輪的側面があるのだが、「その筋」ではあまり注目されず、もっぱら「運命の輪」の方に関心が集中しているように思う。しかし、スフィンクスが日輪と関係が深いことは、すでに先に述べた。

ヘブライ語ができないので自信はないが、例の神聖四文字は、流出順でも帰昇順でもなく、火元素から左廻りに芒の順に配置しただけのものらしい。これの中央(spiritの部分）に「シンという文字を挿入すると、イェホシュアすなわちイエスという言葉ができあがる」（P・ホール）。

注目すべきは、Δάκτυλοςが腕の立つ鍛冶であるばかりでなく音楽家でもあったこと（プルータルコス）。ベニ-ハッサンで発掘された壁画（前2040頃-前1782頃）に、鉄製の武器とともに、匣型竪琴を奏でつつ驢馬を追う移民に注目。これこそカインの末裔である！（『ミダース王』）。

Κύκλωψ（複数Κύκλωπες。「円い目」の意）「一つ目の神々の……最古の基盤だと見做せるのが、山から病気を送り、病気や疫病をもたらす一つ目の山の神の観念である。……忌部氏とその一つ目の鍛冶神は……青銅鍛冶師の文化領域に帰属する」（ナウマン『山の神』）。

対して東では、瓜子姫がアマノジャクによってまな板の上で切り殺され、「ああうんめアうんめア」と舌鼓をうちながら食べられてしまう、というのである。
「瓜子姫と天の邪鬼」https://t.co/4FjP7JnZBe
天の邪鬼が男／女で揺れていることにも注意。

神として崇拝された動物を列挙すると、猿・熊・鼬・犬・狼・牛・野猪・海豚・梟・烏・蔓・鷺・鳩・燕・鶺鴒・鳶・蛇・野槌〔「形大にして目鼻手足なく、ただ口あり。人を取って食らう」〕・海亀・蟾蜍・イワナ魚・鰻・鮫・蜜蜂・蝶・蟹・田螺。補遺として蜈蚣・蜻蜓

視点を変えて言えば、「人間が食べてもよいもの」は、「神に捧げてもよいもの」でもある。しかし、人間が食べてよいものなら何でもよい、というわけではない。「捧げられるものが貴重であればあるほど、そのお返しとして、与えられる精神的エネルギーは強力となるだろう」。

腐敗からの生命の誕生を知っている我々には、それほど驚くべきことでもない。さらに、「他の類書によれば、鰻の心臓を生きたまま喰った者は、予言能力を得ると言われる」（『動物シンボル事典』）。
最も古い予言の神は大地（Γῆ）であることを知る者には不思議なことでもない。

それにしてもブレイクの「神」理解は深いと思う。グノーシスのEvil Dreams（図の神の足が蹄であることに注目）の発想を採り入れているにしてもである。
狐野利久『ブレイクの「ヨブ記」』参考。

しかも、柘榴はディオニューソス、タンムーズ=アドーニス=リムモンゆかりの神木である、「死の象徴となり、また復活の萌しを示すものともなる」（グレイヴズ『ギリシア神話』27補注）。
（５弁の薔薇に似ているが６弁。しかし果実は林檎に似る）。