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反対物は「男性と女性」で象徴されることが多い。
図は「太陽の木」と「月の木」との間、「メルクリウスの山」の上で王と王妃が合体(両性具有)。両方の木にはドラコーンが「生命の水」を補給している。
「一即全」の内実とは要するに「対立物の合一」ということである。錬金術の寓意図はすべてこのモチーフで解釈できる。
下図においても、6つの惑星が対応し、これを繋ぐのがメルクリウス(水星)、この合一を半身ずつ色の違う双頭の鷲が象徴。
ギリシアの伝説では、蠍はアルテミスの操る復讐者であって、彼女を辱めようとした「オーリーオーンのかかとを刺して殺した」。そのため、オーリオーンは「未来永劫、サソリから逃れようとしている」(『動物シンボル事典』)。
ヘルメースとアプロディーテーを合体させたἙρμαφρόδιτος が両性具有の名前として用いられる。
図は『薔薇十字団の秘密象徴』所載の錬金術の暗号体系。鎖が用いられている。周囲の7つの単語の語頭を繋ぐとVITRIOL(硫酸)。
「錬金術師がメルクリウスという言葉を口にする場合、……内的には物質の中に隠されている、もしくはとじ込められている天地創造の霊を意味しているのである。……諸対立を1つに結びつける対立物の合一の象徴なのである」(ユング『心理学と錬金術』)。
「エッサイの木」を預言したイザヤ自身は、木鋸で身体を両断されて殉教したと伝えられる。これは『預言者イザヤの殉教と昇天』(『聖書外典偽典・別巻補遺II』)で読める。
しかし、両断のされ方はまちまちである。
ブレイク「光を掲げるものルシファー」。
「ああ、おれは素晴らしくも輝いている……/いかにもおれは尊い君主であり、/神よりも尊いのだ。/おれが神より尊い証に、/神の玉座に坐ってみせよう」(ミルトン『失楽園』)。
「キリストの脇腹の傷口=穴は、そこから信者が彼の身体へと入っていき合体を果たす扉口なのであり、そのゴールはもちろん、彼の心臓である」(岡田温司『キリストの身体』)。
脇腹の傷口が「エックレシア」(「教会」は女性名詞)を産むに至る。
男性の出産方法の中で、最も長く強い影響を及ぼしたのが、脇腹からの出産であった。これがメソポタミア神話の剽窃であることは既述した。
図はシェーデル『年代記と歴史の書』(1493)。