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今日3月25日は受胎告知の日。ローマ帝国支配下のユダヤ属州ナザレに住むマリアの前に突如、大天使ガブリエルが現れた。そして、彼はマリアに神の子の懐妊を告げる。マリアは困惑するが、この身篭った子がローマ世界を覆すイエス・キリストであった。本貨は聖書で登場するイエスが説教で利用した銀貨。
アポロン
疫病の伝播と終息という双方の役割を持つ男神。非常に美しい容姿を持つが、気まぐれで扱いづらい。ギリシアの神々の中では珍しく、独身を貫いた神だった。デルフォイに彼の神託所があり、この地の巫女の予言はよく当たることで有名で、初代ローマ皇帝アウグストゥスも訪れたほどだった。
反対面にはセレネの夫でマウレタニア王国の君主ユバ2世が刻まれている。彼は父王がローマに敗れると人質としてアウグストゥス帝の下で育てられた。教養に富んだ優秀な人物で、政略婚でエジプト女王クレオパトラの娘セレネと結ばれた。マウレタニアはユバ2世の指導の下、ローマの保護国として扱われた。
反対面にアウグストゥス自身の肖像を刻んでいる。当初のアウグストゥスの肖像は無冠だが、この頃には市民冠を戴く形で描かれるようになる。彼が有していた「市民の第一人者」の称号にふさわしい威厳ある姿だ。ヒスパニア属州コロニア・パトリキアで、アウグストゥスの治世中前19〜前18年に発行された。
アフガニスタンで出土した青銅製印章。前2000年頃の古代バクトリア時代の考古遺物。車輪のような形状が特徴だ。デザインは無限のように存在し、発見されるものはひとつずつ異なる。その差異により何かを表しているのだろうが、詳細は不明。持ち主の身分や家紋、荷物の梱包内容を示しているのだろうか。
天を見上げるアレクサンドロス大王を描いた銀貨。ディアドコイのリュシマコスにより発行され始めたタイプ。大王は考えごとをする際、よくこうしたポーズをとっていたという。それがとても印象に残っていたリュシマコスは、この姿を貨幣に刻んだ。頭部には大王が好きだったアメン神の巻角が生えている。
ビザンツ帝国で発行されたイエス・キリストの大型銅貨。ビザンツ時代の特徴として金貨と銅貨は発行されたが、銀貨の発行が急に少なくなる。それを補うかのように大型の銅貨が登場する。大型銅貨は迫力があり、ずっしりとした重みもある。イエスの後頭部には光輪があり、輪には十字架が装飾されている。
イタリアのトスカーナ地方フィレンツェで採掘されたパエジナストーン。廃墟大理石とも呼ばれる。その名の通り、偶然できた模様が廃墟や荒野の丘に見えるからだ。昔の人はこの模様ができる仕組みがわからなかったので、かなり不思議に思っていたようだ。ヨーロッパの貴族たちは、額に入れて飾っていた。
パキスタンのバローチスターンで出土した土器。不思議な形状で、器面には謎の模様が描かれている。この幾何学文様には何か宗教的な意味合いがあるのだろうか。年代は前3000〜前2000年頃のとても古い時代の土器で、副葬品としてつくられた特別なもの。この時代ですでにロクロを用いて制作しており驚く。
前5世紀のパンフィリア地方アスペンドスで発行されたスタテル銀貨。アスペンドスは現在のトルコに位置した都市。表面にソルジャー、裏面にトリスケルを描いている。注目すべきは当時の人間が銀の品質を確かめるためにカットした痕跡が見られる。古代から偽造貨は横行しており、人々は頭を抱えていた。