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「キーッ!キキーッ!」
暴れるスキピオ。
「暴れんなよ…暴れんなよ…」
自分の端末でスキピオとのツーショット自撮りを撮ろうと奮戦するヘルトだったが頭上からのげんこつの一撃で鎮まった。
「静かにしてろって。あの娘はどうした」
「ボスゥ…」
ルーカスは呆れている。
「ねぇ、君。これ」
セイモンの隣にいたハルカがユカリを呼び留めると、テーブルの上にある開封していないスナックを手渡した。
「コンソメ味ィ!!」と大きくメタリック調のパウチに書かれている。
「え、いいんですか」
「僕も沢山もらいすぎたし…、その人と食べなよ」
一見、缶詰のようにも見える漆黒の容器…、三層式のヴォイド封印棺である。その中にはユカリの言う通りヴォイドが封印されている。【ルドラ】に飲み込まれた際に彼女の身体を蝕んでいたものだ。
「これをどうしろと言うのかね」
「その…、武器とかに使えないでしょうか」
「武器かね」
#虚無の叫び本編SS
「それで、あの少年はどうした?」
「お父さんと休んでるって」
「そうかい。ミセリコルデ、次は目を離さない方がいいな」
ミセリコルデは腑に落ちない表情をショルメに向けた。
「なんでよ、さっきのは仕方ないっていうか」
「いや、そうじゃない。もっと別の理由さ」
暫くそうして歓談していると、バルクキャリーのハッチが開き中に入ってくる者がいる。
「すみません…」
入ってきたのはユカリだった。
「ん、お前さんは…。確か」
セイモンは共有されている報告書で彼女の事を知っている。
「これを使って何か作れないでしょうか」
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場面変わって、Bグループバルクキャリー内
治療を終えたヘルトはヴォイド故の凄まじい回復力か、しばらくすると息を吹き返した。ヘラルドから受けた傷もふさがっている。
「んにゃぴ…」
「あ、起きた…」
「ファッ⁉ユ、ユカリちゃん⁉」
診療台の傍にユカリがいることに驚く。
「ぎくっ」
ばつの悪そうな顔をするヘレナ。
「母さん?」
「い、いや、あの時は理性を失ってたから。仕方ないわよ。うん」
「どうしたんです?」
「大方、何かトリガーとなる行動をしたんだろう。狂化中に」
セイモンが指差すとヘレナは視線を逸らす。
「おほほ」
#虚無の叫び本編SS
「レッドプレート…、ここまでの影響力を…」
端末に表示された地図を確認しながらルーカスは歯噛みする。ジェネラル率いるレッドプレートは市街地エリアの殆どを手中に収め、ヴォイドを狩り続けている。
その点でいえば協調出来そうなものだが、そうはいかない。
#虚無の叫び本編SS
「キーッ!!ハルカ!あんな変な男と談笑してはいけません!」
チャールズとハルカの会話をモニター越しに見て騒いでいるのはヘレナだ。それをうんざりした様子でセイモンが眺めている。
「そんな騒ぐな。ただでさえ静かにしておるのが条件だろうに」
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#虚無の叫び本編SS
ワダツミ駅内、チャールズから声を掛けられたハルカは驚いた。
「貴方は…」
「チャールズ・ダントンだ」
「よろしくお願いします。ダントンさん。何か、僕に用が?」
チャールズは手近なベンチへ座るように促した。
「少し君に興味が湧いた。ハルカ・ゴールディン」