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『父上達のやり方に不満を待つものも多いですからねぇ、最近は此方の商売も廃れる所か景気が良くなる方でして…』
「自慢話は結構です…いい加減、要件を伺いたいのですが?」
『…そうですね、そろそろ本題に移りましょうか………実は、貴方に商売の話をしに来たのですよ父上絡みでね』
「…それで、仕事熱心な貴方が自分に何のようです?次第によっては此方も取るべき行動に出ないといけませんが?」
『ほう、如何されるのですか?指揮権を剥奪された貴方に出来る事は少ないと思いますが?』
此方の内情を既に知り得ていた
「…よくご存じで」
『此方も耳は良い方でしてね』
(唯一の誤算は、まさか本人がでてくるとはな…)
『どうなさいましたか、もしや驚きの余り心臓が飛び出ましたか?』
「…もう少しでそうなりそうだったよ、ロイド=ベーゼン大佐殿」
『ふっふっふ、流石にイタズラが過ぎましたかねぇ?』
「イタズラにしては随分と質が悪いですね…御家族揃って…」
「っ!? (この声は…)」
『いやはや、此度は我が商会を御利用いただき誠にありがとう御座います』
「ロイド…ベーゼン…」
『はい、ベーゼン商会代表を勤めております。ロイド=ベーゼンに御座います』
予感はあった
地球情勢に詳しく、極秘回線の存在を知り、ベーゼンの名を知る者で一致する人間を…
極秘回線の存在を知るもの
ベーゼンの者を名乗るもの
グレイソンに狙いをつけるもの
これ等の条件に似合う相手がこの【地球】にどれだけいるだろうか
「連絡代りました、バイロン軍中佐グレイソン=アッカーマンです」
「どうも『貴方の戦場に勇気を届けます』がモットー、ベーゼン商会で御座います」
「極秘回線を通じこちらにコンタクトを取りに参りました…幾つかのシンパを経由してです」
極秘回線。それはバイロンの工作員達が築き上げた情報網、その手段でもある
「只でさえ貴重な回線を利用して俺を名指しか?」
「はい、それと【ベーゼンの者だ】と仰ってました」
「…繋いでくれ」
「失礼致します中佐」
思考に耽っていたグレイソン
そこへドアを開け一人の女性が入る
「オルガか、どうかしたのか?」
「はい、中佐に至急の連絡が来ております」
「俺に?それならこっちに来ずに繋げば良いだろ?」
「【普通の連絡】でしたら、ね」
部下の言葉に目付きが変わる
「……何処からだ?」
(バルトフェルト議員は【意図的に】戦火を拡大させようとしている節がある…それはおそらく彼の信念(レイシスト)に寄るものが大きい…だが…)
イタズラに戦火を拡大した所で得はない…無論息子を狩り出す為とはいえやり過ぎだった…
(このままだと今後の地球侵攻作戦にも影響でるぞ…)
これらの情報が本当なら地球情勢の動きも少なからず悪い方向へと傾いていくのは明白だった
バルトフェルトの強硬な姿勢は各地でも火種が燻り始めていた
現地協力者達のバイロンへの不信感、地球連合軍の境界線への軍備の召集、マクシオンの不穏な影、機密資金の差押え、凍結…
非常に不味い状況だ…
投降者、民間人への武力行為
テロ加担者を集めて自爆型ロイロイを利用した見せしめ
施設一帯の過度な崩壊、破壊行為等、当時の状況を撮すファイルが記されていた
「軍規もあったもんじゃねぇ…止める奴がいない分尚質が悪い」
日頃感情の起伏が少ないグレイソンもこれには怒りを覚えた