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また、全画面AVGではなくSLG的感性にも一定のプレゼンスがあり、AVG画面でも日付などが堂々と表示されているのが普通で、立ち絵も記号的アイコン性と親和的だった。『とびっきりRUIN』(2000)、『Pia☆キャロットへようこそ!!3』(2001)、『このはちゃんれんじ!』(2001)、アトリエかぐや(2005)など。
PCゲームの周辺事情も関わっている。00年代初頭までは、画面解像度が低く、プログラム上もアンチエイリアシングが未発達だった(※2000年頃には解決されつつあったと思う。1枚目は1999年の『こみっくパーティー』。輪郭のギザギザ[ジャギー]が残っている。『さよならを教えて』は2001年)。
90年代後半から00年代初頭に掛けては、立ち絵差分が次第に増えつつあったが、ヴァリエーションはまだ乏しく、また、ゲーム全体の中でもそれほど審美的に大きな役割を担ってはいなかった(引用画像は立ち絵ヴァリエーションの紹介:『WHITE ALBUM』[1999])。
カットインを多用したり、一枚絵を大量に使ったりしたタイトルとしては、『SWAN SONG』もあったか。記事「アダルトゲームのCGワーク(8)」や「テキスト表示の諸形態」で紹介した。[ https://t.co/Woads0j8bb ] [ https://t.co/ApHquZZoCs ]
汎用立ち絵を避けるもう一つの手法は、カットイン組み立てのアプローチだ。Littlewitch初期の2作品『白詰草話』(2002)と『Quartett!』(2004)が有名だが、『銀の蛇、黒の月』(2003)などにも同種の表現が見出される。漫画のように大量のコマを作画して、それを組み合わせながら表示していくものだ。
『AYAKASHI』(2005)やその前の『Maple Colors』(2003)では、一枚絵志向のアプローチはスタッフの熱意に支えられた意欲的な挑戦として受け止められたが、minoriの放恣な一枚絵主義は、個人的にはついていけなかった。
『マジカライド』は、AVGパートは完全2D素材で構成され、また、3Dアクションゲームパートでも2D立ち絵がカットインしてくることがある。ちなみに、本作の「カナデ」(引用画像1枚目の黒髪キャラ)も五行氏が演じている。
『恋色空模様』FD(2011)には特徴的なアプローチがある。背景画像を箱型に3D空間化して、そこに2D立ち絵を配置するというものだ。部屋の壁面それぞれを作画して箱状にすれば済み、屋内であれば強力にアングル設定の自由度を高める筈だ。記事「演出論的覚書:背景画像」 https://t.co/AXRkXtbNTk
汎用の「全身立ち絵を」、「背景画像上の位置関係に合わせて拡大縮小し」、「時には背面立ち絵も使い」、「時には背景画像を切り抜いて間に挟み込んで」、空間的に表現する(引用画像は『恋色空模様』『片恋いの月』『マブラヴ オルタネイティヴ』)。
この点では、ぱれっとの演出開拓がきわめて大きい。旧ブログの記事「演出論的覚書:ぱれっとの空間的演出 」[ https://t.co/3mFeMSLgcv ]で紹介したが、空間表現や表情表現に様々な形で活用している。引用画像2枚目『ましろ色シンフォニー』の右側のキャラは五行氏が演じている。