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再興装束にも大正大礼にも、いわゆる女官長用(典侍・勅任官用)の装束が存在しています。1枚目は近代女房装束抄(18C頃?)などからの再現、2枚目は19C頃(トーハク所蔵品参考)、3枚目は大正大礼、そして4枚目が今回です。大正時はエラく派手で圧を感じますなw
鉦と鼓を担当する人々は随身装束を身に着けます。召具装束の「褐衣」のベースになった物で、武官の縹袍と似てるけど身頃がコンパクトなはず…。下襲はなく白袴。脛巾が白、冠も細纓ということで六位より下の設定にしてあるようです。褐衣は胸元等の大きな蛮絵が印象的だけど、ここではつけないみたい。
享保の再興で「内侍」用と記されたものは、即位礼で皇后に付き従う供奉員の装束に似ています。 大正で大礼装束に生まれ変わってからは、表着と五衣の柄が入れ替わった模様(大きい唐花文⇔唐草文様)。 大正の頃は(昭和も?)参列する女官に勅任官と奏任官とあって、これは奏任官用に当たります。
『源氏物語』「蜻蛉」より女一の宮(明石中宮娘)。暑い盛りに薄物をまとう彼女を垣間見た薫は、家に帰って妻に同じ格好を試しています。このシーンは薫のみならず多くの読者を魅了したようで、別の作品でも影響を色濃く受けたシーンが見られます。当時の貴族ズ、絶対実際にも着たり着せたりしただろ~!
蘇芳の重ねと薄蘇芳の重ね。共に夏の単重ねの色目です。雅亮は上に重ねる表着に言及していないので兼良ver.のみを上げますが、薄蘇芳の重ねに関しては、雅亮が「(単重ねは)皆、白重ねしたり。同じ濃さなるもあり」と記すのを参考に、裏地を白にして薄い色を表現してみました。
卯の花重ね。特に雅亮のバージョンは、様々な催し物でも再現展示されることの多い、現代人も好きな色目ですよね。表全部が白で、裏だけじんわり色を変えてくとか、はぁ~ご飯三杯いけますわ。実際着た人にあれこれ動き回ってもらいたい!!
樺桜の重ね。『源氏物語』で紫の上が夕霧に樺桜と形容されていました。 兼良の重ねは山桜の萌黄がかった赤い葉を思い出します。聖秀の紫は赤味を強くしてみましたが、兼良の頃のとは雰囲気が違いますね。「樺桜=紫の上」と考えるあまり彼女のイメージカラーに引っ張られた結果だったりして?(邪推w)
↓おくつろぎVer. 何とはなしに穏やかでかつ芯の通った空気感のある人を思い浮かべるんですけど、そんな人が気合い入れて着飾ったところも見たいなぁと思ったりね。
ふと気付けばすっかり春めいてきていて、早くこの色目を紹介しないと来年に持ち越しになってしまう~! 何と言っても名前がステキな重ね、雪の下。雪に埋もれた紅梅を表します。雅亮ver.は注記された「紅の単こそ良けれ」の方を再現してみました。曇華院ver.は強く入った一筋の紅が特徴的。
梅重ね。白から紅梅が濃くなっていく、薄様逆ver.です。兼良が「梅の衣」と記すものは色合い的に白梅を指しているようなので、彼が「紅梅重ね」としている色目をこちらに載せてみました。 雅亮の梅重ねはシンプルながら梅の精もかくやの雰囲気です。