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『with you』を読んだ。
好きになった人はヤングケアラーでした――
この社会問題を深く取り扱いながら、中学生の恋愛物語としても成立している。
主人公の中学男子なりの浅慮さ、欲望の生々しさも描き、なおのこと等身大で出来る事を模索していく姿勢は、とても地に足が着いているように思えた。
『わたしたちの家は、ちょっとへんです』を読んだ。
支配的な祖母に抑圧されてる杏奈。祖母に遠慮している優子。奔放な母と異父妹に振り回される志乃。異なる事情を抱える三人の友情物語。
中盤によりハードな環境をサバイブした人物を置き、三人を不幸舐め合いに終始させず、堅実に前を向かせている
『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』を読んだ。
TikTokで激バズりしてる本。出版関係者、その宣伝の発想は無かったと歯噛みしてるんじゃなかろか。
内容は、終戦間際にタイムスリップした少女が特攻隊員と恋に落ちる話。これ系、もはや逆に新鮮なのかな。
問題は、所々に危うい描写があり…
『世界とキレル』を読んだ。
なんだろう、このシアワセ感は――
スマホ中毒の舞がネット断ちを強要され、新たな価値観に目覚めるまで(要するに自然派カルトに染まるまで)の話。
かつて美人の従妹と同じ格好をして現実を知ったはずなのに、閉じた環境で同じ服同じ食事で過ごして思考が固定される皮肉…
『向かい風に髪なびかせて』を読んだ。
容姿を題材にした連作短編集。
一章はデートDVを繰り返す彼氏に寵愛される小春の物語。
二章は美貌と醜い傷跡を併せ持つ優貴の物語。
三章は天使のような夢美の、化粧と友情についての物語。
四章は整形を志す野乃の物語。
いずれも痛々しいほど赤裸々な作品群
『四つ子ぐらし・7』を読んだ。
今回の目玉、男子大集合までの流れが、凄く四つ子らしいわちゃわちゃ感。そこから「伝える」をテーマに、秘密の打ち明けにつなげる展開が光る。
また、ハレの日イベントが長く続いてきた中、台風の対策という地味な日常の風景で話を作ったのも面白い。
次巻は一花回!
『さくらいろの季節』を読んだ。
ゆっくりと戦場に向かった――
これはまさに戦場の記録。
町も人も変わっていき、親友は引越し、教室は荒れ果て、やがて全て忘れ去られる。
でも。そう、「でも」なのだ。
さくらいろの季節を駆け抜ける少女たちを、リリカルながら読みやすい文章で綴った秀作。