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昨年71歳で亡くなったジョン・ヒルトゥネンは、2003年からクリエイティブ・グロース・アート・センターに通い、2006年からコラージュで制作を始めた。
主にファッションや自然史の雑誌に掲載された動物や人間を題材に、テーブルの上で構成を考え、かなりの時間を費やしてコラージュ制作を行っていた。
82歳になるローランド・クロード・ウィルキーは、幼少期に妹と造船会社に勤めていた父を病気で亡くした。
「病死した妹を殺した」と幻聴が聞こえるようになり、統合失調症の診断を受け、精神科病院へ入院している。
彼は病院の中で、子どもたちに取り憑かれた幻想と妄想の世界を絵に描いている。
31歳のとき、精神病院に収容されたアドルフ・ヴェルフリは、36歳から独房に籠り、壮大な著述と絵画制作や作曲に没頭。
『揺り籠から墓場まで』と題した架空の自伝は2万5千頁に及び、幼少期の自身を主人公にした探検から、聖アドルフの宇宙征服へと飛躍し、自身の死を弔う葬送行進曲まで準備していた。
今年77歳になる戸谷誠さんは、多摩美術大学を卒業後、父親が開業した薬局で、自分だけの絵を描く生活を始めた。
50代半ばには薬局を閉店。60年以上に渡って絵巻などに加筆や修正を繰り返し、「女性」を描き続けている。
現在も閉店した薬局で、絵と対峙する日々を送っている。
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ゾンネンシュターンは、23歳で兵役に就くが自ら精神錯乱者と訴え、除隊処分となり精神病院に入院。退院後、28歳でベルリンに渡り、詐欺師として活動。38歳のとき、薬剤法違反、詐欺的医療行為、医薬品偽造の罪で禁固刑を宣告され、精神病院に強制入院となる。入院していた画家の勧めで絵を描き始めた。
聴覚障害のあるミスレイディス・カスティージョ・ペドロソは、幼少期に自閉症と診断された。
あるときから、男性のボディビルダーを描くようになる。
大小様々な大きさの人形を切り抜いた後、粘着テープで壁中に貼っている。
近年は悪魔の姿やビキニ姿の女性、家族の人形など制作にも力を入れている。
ウィーンで生まれたヨハン・コレクは、知的障害者のための学校を卒業した後、農場で働いた。
そして、44歳から71歳で亡くなるまでグギング「芸術家の家」で過ごした。
新聞に掲載されたイラストから着想を得て、自らを主人公に、愛し合う恋人たちの描写を好んで描いた。絵の下には、日記を記している。
メキシコのジャングルに居住するラカンドン族として生まれたカユム・マックスは、少年時代に、スイスの探検家ガートルディス・ブロムの勧めで初めて絵筆を手にした。
彼は、キャンバスにアクリル絵具で作品を制作しており、ジャングルの緑豊かな風景を描いた絵画は、人間と自然の関係を探求している。
今年26歳になる鵜飼結一朗さんは、19歳から「やまなみ工房」に所属し、公園や駅の清掃に携わり、休憩時間になると本を見たり絵を描いている。動物や昆虫、恐竜や妖怪を題材にして描いており、同じ対象の生物を重ねるように次々と描く。絵と同様に、恐竜や骸骨のミニチュアを陶土で制作することもある。