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岸本和葉『今日も生きててえらい! ~甘々完璧美少女と過ごす3LDK同棲生活~』読了。社長令嬢に見初められ生活の面倒をすべて見てもらえることに。親を亡くしてからバイト三昧だった春幸が癒されて恋に落ちるさまに自分も心洗われた。ノンストレスな上に胸のすく展開もあり楽しめる。続きも読みたい。
和泉弐式『学園の聖女が俺の隣で黒魔術をしています』読了。思春期の揺れる想いがありえざるものを通して見事に活写されていた。王道のおもしろさがありつつタイトルを見て想像する内容へのカウンターになっていく展開が興味深い。何より冥や凛、七原やひなたといった女の子がかわいかった。続巻希望。
白鳥士郎『りゅうおうのおしごと!17』読了。それを無視できないことは分かっている。でも負けるわけにはいかない。彼ら彼女らの不屈の精神が熱い涙となって頬を伝っていった。中盤から文字が見えなくなりそうなほど泣いてしまうのはこのシリーズだけだ。いまだ真意が見えない彼女はどこへ向かうのか?
白鳥士郎『りゅうおうのおしごと!16.5 〜あねでしのおしごと!〜』読了。1巻の前日譚にあたる八一のタイトル戦の一部始終が収録されている。銀子が初めて会ったあいに対抗意識を燃やしていたりなぜか大人からセクハラされまくっていたりと見所満載の1作だった。電子限定だがシリーズファンならぜひ!
鴨志田一『青春ブタ野郎はマイスチューデントの夢を見ない』読了。それぞれの思惑が12月の街を駆け巡りクリスマスイブに向けて収束していく。やはりとびきりの青春群像劇、そして最高のヒロインと主人公。改めて全方位におすすめしたくなる完成度。新刊が出たこの機会にシリーズを一気読みしてほしい。
水鏡月聖『僕らは『読み』を間違える』読了。岡山の高校を舞台にささいなボタンの掛け違いからこじれていく人間模様を描いた青春小説。文学作品の解釈を交えながらピアノを弾く幽霊の謎や部室に残されていた暗号を解決していくミステリでもあり、特に後半の展開にグッと惹き込まれた。次巻も読みたい。
雨森たきび『負けヒロインが多すぎる!4』読了。天愛星、夢子、古都。3人の複雑な事情を紐解いた先に眠っていた、切ないほど美しい感情を目の前に胸が熱くなった。他の女子が絡むことで八奈見、焼塩、小鞠との関係も少しずつ変化していき青春群像劇としてもおもしろい。まだまだ続いてほしいシリーズ。
白井智之『ミステリー・オーバードーズ』読了。巨漢探偵の消失、常識はずれの異世界への転生。白井ワールドと呼ぶべき他に類を見ない発想の世界観とそれを組み込んだ論理展開が絶品。最後の最後でロジックの極北に到達できる「ディティクティブ・オーバードーズ」が素晴らしい。いろりには再登場希望。
『このライトノベルがすごい!2023』読了。ランキングやブックガイド、協力者票の内訳を中心に目を通した。このラノは読めば必ず読みたい本が増える、私のラノベ読書になくてはならない1冊。上位の作品が気になるのはもちろん、ジャンル別ガイドは見落としていた名作の宝庫。来年もたくさん読みたい。
村木美涼『箱とキツネと、パイナップル』読了。郊外の職場の近くに引っ越した新社会人の坂出君。新居のカスミ荘ではよく不思議なことが起こり……。全体に漂う薄気味悪さの元凶はどこにあったのか。すべての真相が明かされたとき意外さにしばらく言葉が出なかった。カスミ荘の住人たちにまた会いたい。