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小説が好きで、ライトノベルも一般文芸もライト文芸も好き。主にミステリと青春ものを好んで読みます。読んだ本の感想は画像欄から見られます! 好きな本の魅力を伝えるべく文章を書く活動もがんばっていきたいです。icon @kotani_shio
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奈須きのこ『空の境界 下』読了。夕陽と血液。朱色で彩られていた世界が、最後に白く塗り替えられる。両儀式に注目していた私たちは、そこでようやく黒桐幹也を見つけることができる。終わりだなんてとんでもない、ここが始まりなのだ、と言外に告げられ、心が歓喜に打ち震えた。祝福があらんことを。

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奈須きのこ『空の境界 中』読了。人間を捨てたモノたちの常軌を逸したバトルは予想を裏切る展開の連続で終始ゾクゾクさせられた。「矛盾螺旋」を読んで臙条巴を好きにならないことはとても難しい。最後に式が視た夢の景色は素晴らしく美しかった。もしも違った形で出会えていたならば、2人はあるいは。

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奈須きのこ『空の境界 上』読了。二重人格の高校生と恋するお人好しが奏でる過去と、魔術師を交えての現在。2つの時間軸を自由に行き来する構成が楽しい。自殺や殺人、人間の人格に関する考察などが各所に散りばめられていて大変興味深かった。すべてを思い出したとき、式はどうなってしまうのだろう?

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宮田眞砂『ビブリオフィリアの乙女たち』読了。どんなに知っているつもりでも私たちは愚かで目の前のSOSに気づけない。けれど文詠が駆け出したとき悔恨が星となって散っていく気がした。誰にとっても等身大の主人公だ。名作の別方向からのテクスト解釈がうれしい。ビブリオ・ミステリの新たな傑作だ。

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倉田悠子『サマーウィンド』読了。大切な人を亡くしたとき人はどう生きていけばいいのか。80年代の作品だけれどテーマや想いは古びていない。夏の光をめいっぱいに取り込んだ情熱的な文章が砂浜の上で弾けて、ひと夏のアバンチュールを味わわせてくれる。きっと陽はこの先毎年あの場所を訪れるだろう。

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氷室冴子『海がきこえる〈新装版〉』読了。美人だけれど我儘で、気は強いが淋しそう。武藤里伽子に誰もが憧れ惹かれただろう。難しい言葉を一切使われない杜崎の語りは、時に混じる高知弁と相まって親しみが湧きストレートに胸に飛び込んでくる。自然溢れる田舎街とバブルの東京、どちらの描写も最高。

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赤坂アカ×横槍メンゴ『【推しの子】 10』読了。読み終えてすぐ、第百五話まで読んでしまった。それくらい引きのある終わり方で、巻数が2桁になっても衰えることを知らない。もうすぐ完結してしまうようにもずっと続いていきそうにも感じられる、謎に満ちた作品だ。次巻やアニメも非常に楽しみである。

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北森鴻『桜宵 香菜里屋シリーズ2〈新装版〉』読了。ひとの心をさりげなく描くのに長けたミステリだ。物語の底にあるのはしばしばとんでもない悪意なのだけれど、香菜里屋が柔らかく包んでくれるからだろうか、そう後味が悪いわけでもない。金色のカクテルを探す男の謎に惹かれる「旅人の真実」が好み。

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境田吉孝『青春絶対つぶすマンな俺に救いはいらない。2』読了。運動も勉強もダメ。秀でた人間を蛇蝎のごとく嫌う落ちこぼれ高校生・狭山明人が帰ってきた! 宙ぶらりんの悩める仔羊たちが奏で続ける青春狂想曲。誰に手を差し伸べられても胸を張って負けを選び続ける明人の姿は美しく、胸が熱くなった。

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柴田勝家『メイド喫茶探偵黒苺フガシの事件簿』読了。コロナ禍の秋葉原を舞台にメイド喫茶で起きる事件を描く連作短編集。ぼっちーやフガシさんをはじめとするキャッチーな登場人物たちに惹きつけられた。ベストは「三つの必然」。タイトルの意味が分かったとき非常に切ない気持ちになった。続編希望。

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