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映画ライター|『ラース・フォン・トリアー レトロスペクティブ2023』寄稿| 週刊プレイボーイNo.39(2024/9/9号)取材記事掲載| 「死ぬまでに観たい映画1001本」フルマラソン完走|世界遺産検定マイスター|映画批評VTuber|依頼・質問はchebunbun.movieblogger@Gメールまで!
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『天使のたまご』:セリフを徹底的に排し、暗く、カッコいい画が続くタイプの作品。巨魚の影に無数の兵士が槍を投げるも、ヌルッと逃げていき、物理的破壊だけがもたらされるところは、戦争のメタファーとして興味深いものがある。

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』:『星を追う子ども』でダンテ「神曲」の構図から人間の欲望を描いてきた新海誠監督が、垂直から水平方向の地獄巡りへ置換し、伝統芸能「落下」に新しい視点を与えた。確かに変な映画ではあるが、新海誠映画における運動の観点から面白く観た。

災害描写が凄惨なので注意。

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『星を追う子ども』:
ヒロイン=ダンテ
おじさん=ウェルギリウス

の構図が、

ヒロイン=ベアトリーチェ
おじさん=ダンテ

の関係に豹変するのが新鮮だったな。

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『星を追う子ども』:ひたすら下へ降り、地獄を見ていく構図はダンテ「神曲」要素なのだが、それを重ねると既視感の正体が分かる『メイドインアビス』だと。

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『星を追う子ども』:後半30分のイカれ具合に爆笑した。政治が、社会がなんだってんだ?と言わんばかりに欲望暴走装置と化すおじさん、もはやタイトルは『星を追うおじさん』に変えた方がよいのではと思うほどにどうかしていて面白かった。

『すずめの戸締まり』もこんなテンションを期待したい。

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『星を追う子ども』:イカれた映画だが、新海誠監督の落下観の重要な例でもある。異形との対峙、大きな破片の落下によりそれが現実のものであると語る。そして、異形を知らない世界には戻れない、ひたすら進むしかないと主人公は男と共に落下し続ける。異世界で銃を乱射する男の奇行がヤバすぎる。

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『フェアリーテイル』:ただ、疲れている時に観ると5分で永遠の眠りにつくタイプの映画なので、東京国際映画祭で観る時にはエナジードリンクを飲む等対策は必須です。面白い映像体験ができること間違いないし、本作を観るとAI描画アプリで生成した画だけで映画作れそうな予感がします。

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『フェアリーテイル』:『フランコフォニア』もそうだが、ソクーロフは奇抜な画を使いつつも、構図を作り込んでくるところが良い。霧の中の風車に火薬を投げ入れて爆発するシーンのカット割や、波のように蠢く群衆の亡霊を通じて数字となった人に溺れるヒトラー像を描くあたりが良い。

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『フェアリーテイル』:アレクサンドル・ソクーロフ新作。 死後の世界にヒトラー、チャーチル、イエス・キリストを集める。ディープフェイクを使って描かれた本作は、絵巻のように揺れ動く虚構の画の中で歴史上の人物たちが語り合う異様な空間に惹き込まれる。好き嫌いは分かれるだろう。私は好きだ。

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『HEAVENS ABOVE』:電気の交換したら感電!目を覚ますと天使の輪が生えていた!銃を自分に向けても弾が発射されず、生き地獄と化した主人公が、悪に手を染めることで天使の輪が消えるのではと考え始める。そこから恐ろしい世界へとシフトしていく。後半は少しとっつきにくかったのですが面白かった。

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