さつまさんのイラストまとめ

『鞄工房日記』読んだ。家庭で虐げられて言葉も通じないパリに放り出された少女が鞄工房に憧れて弟子入りするために奮闘する物語。描きたいシーンに対する拘りは感じ取れるが、ストーリー展開に現実感がなさ過ぎて冷めた目で見てしまった。

『ハピネス(10)（完）』読んだ。吸血鬼になった少年と彼を助けたい少女を中心に描かれる吸血鬼パニックホラーの完結巻。押見先生の挑戦的な画面表現は随所に光っていたが、間延びしてしまった作品全体のストーリーはちょっと残念。

『もういっぽん!(2)』読んだ。柔道を辞めるつもりだった少女を含む4人を中心に繰り広げられる高校女子柔道物語。目を引く設定やぶっ飛んだキャラクタを用いず、堅実で丁寧な作風が持ち味の作品で良くも悪くも分かりやすいストーリー展開。躍動感のある競技描写も良い。

『ちおちゃんの通学路(8)』読んだ。ゲーム脳でゲス思考の女子高生が通学路を舞台に繰り広げるハイテンションコメディ。主人公を筆頭に利己的な思考のキャラクタだらけのゲス合戦。変人奇人ネタも適度に交えつつ安定感のあるギャグスタイル。

『あの娘にキスと白百合を(9)』読んだ。天才少女とその娘にライバル心を抱く努力家の少女を中心にした女学院舞台の百合オムニバス。今巻初登場二人のエピソードもスピード感があって良いし、メインカップルの話も素晴らしい。キスシーン強い。母親との決別をしっかり描くのも良い。すごくオススメ。

『違国日記(4)』読んだ。両親を亡くした少女とその娘を引き取った小説家の叔母との共同生活を描く物語。個人の尊厳について、主人公二人を通して非常に深いところまで切り込んでいる。そしてそれは現代を生きる私達に必要な感覚であるとも思う。素晴らしい作品。すごくオススメ。

『ふたりモノローグ(6)（完）』読んだ。同級生女子に熱烈な好意を寄せるギャルとその娘に憧れている想われ人の地味女子を描く百合ラブコメ。本作の特徴であるリアクション芸を保ったまま終盤の展開は流れるようにスムーズに進み晴れやかに完結。エピローグのイチャイチャ感も良い物でした。オススメ。

『マロニエ王国の七人の騎士(3)』読んだ。7人の個性豊かな騎士兄弟が自国周辺の国々に外交のために遠征する中世風ファンタジー。ストーリーの全様はまだまだ謎に包まれていて掴めないが、魅力的なキャラクタ達と美しく緻密な画面、ほっこり温かい雰囲気が楽しい。迫力あるコマ割りも良い。

『はたらくすすむ(1)』読んだ。定年後に生きがいをなくした男性がひょんなことから風俗店の清掃員として働き始める物語。インパクト重視の飛び道具のような題材ながら、真面目な主人公が別の世界を生きる風俗嬢と接することで人生を見つめ直していくストーリー構成が上手く機能しており読後感良い。

『虚構推理(10)』読んだ。怪異たちから「知恵の神」として慕われる義眼義足の少女を主人公にした怪奇ミステリ。美しい作画、コミカルな掛け合い、文章的な面白さなどクオリティ安定。「怪奇ミステリ」の本領を発揮しそうな長編に突入しミステリ要素においても大満足。すごくオススメ。