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幾原監督のウテナやセーラームーンSの暗さはキッチュなアンダーグラウンド観なのだが、『プリンセスチュチュ』はサトジュン監督の無印セーラームーンの直系といった印象だ。
その雰囲気は無印だけにあったダークな童話の様。
あひるの友達でチュチュのライバルの"るう"は自分を人間の姿をした鴉だと思い込んだ女の子。
当初自分を人間だと思っていたあひると同じく、みにくいアヒルの子をモチーフにした両者は分身の様でもある。
あひるにとっての、又はるうにとってのあひるはユング心理学で謂う「影」(シャドウ)だ。
最終話では前回で王子みゅうとにプリンセスチュチュの力を譲渡した為に、ヒロインあひるは本来の姿である鳥のアヒルのままで活躍する。
チュチュは変身ヒロイン物の流れを汲むアニメだが、最終回の決戦では変身せずに王子と本来のプリンセスの為にサポートに徹する役回りが涙ぐましく目新しい帰結だ。
改めて観ると作中でメタ的な視点として語り部となるドロッセルマイヤーは、狂言回しであり最大の悪役といった印象
ハッピーENDを嫌い物語を悲劇へと誘導する神の様な存在だが、元ネタが機械仕掛けのくるみ割り人形というのが巧い皮肉だ
最後には自分も作られた登場人物と察し何処かへ消える顛末が良い
『プリンセスチュチュ』の全話を久々に視聴終了。
当時観た時は少女革命ウテナ程の衝撃は無かったものの、何とも言えない余韻が残った本作。
ハッピーエンドではあるが、そのどこか切ないラストはジンワリと心に染みる、隠れた名作だと再度体感した。
#一番思い出に残っているアニメ
『コレクター・ユイ』
前枠のCCさくらと比べたなら格段に認知度は落ちる。だが、当時惹き付けられて観ていたのは何故だかさくらよりもユイだ。
90年代NHKアニメの牧歌的世界観は、どの作品もどこか独特だった。
チュチュことあひるの王子様である"みゅうと"とナナの片想いの相手である神近君。少女の憧れの異性である相手への気持ちがどういった形で結実するのかという終着点は、両作品に共通する見所だ。
儚げで妙に色気のある描写等、2人は頼りになる王子様というよりは、扱いがメインヒロインの様でもあった。
今では認知度の低いアニメだが、声優・水樹奈々のキャリア初期の演技が光る一作。
主人公・鈴木ナナの純情乙女な性質は、後の『ハートキャッチプリキュア!』のつぼみにも通じる前身的役柄だ。
同年のチュチュで演じたクールなライバルキャラ、プリンセスクレールこと"るう"との対照的な違いも面白い。
国内では未BD化な『七人のナナ』の北米版Blu-rayが安かったので注文。
観るのは十何年ぶりと結構久々。
2002年放送開始のナナは、『プリンセスチュチュ』と同年のアニメという事もあり、自分の中では無意識に関連付けられる作品だ。
絵コンテにはチュチュの総監督である佐藤順一も一部参加している。
ギミックを活かした動きに加えて骨太な肉弾戦
これぞプリキュアの醍醐味といった戦い方だ
一時期のプリキュアアラモードでは、徒手格闘を封印した作風への方向転換を試みていたが、持ち味を殺しに行くスタンスには当時女児の私も半ギレ状態
やはりプリキュアには、ちょっとばかりの男子心が必要なのだ