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お互いに今夏は忙しく、お盆に一度、海へ行ったきりだった。彼女とこうして抱き合うのも、それ以来。「恥ずかしいから電気消して」と囁かれる。大学で知り合って交際5年。僕は待たせ過ぎたのだろうか……。あの日、彼女の水着はワンピースだった。月明りが照らし出す、微かな日焼けの跡はビキニの形。
また明日ね、と同級生の男の子に手を振った。下駄箱へ歩きながら、切り替えようと私は思う。夏休み、高校の部活の先輩に打ち明けられた。しばらく迷い、私は頷く。海へのデートは楽しかった。想われるって、こんなに幸せだったんだ。さよなら、私の片想い。先輩の手を握り、同級生への未練を断ち切る。
また可愛くなった、と彼女を眺める。2学期の教室で少し焼けた同級生が笑ってる。17歳の夏休みを片想いのまま過ごしてしまった。「また明日ね」。告白しようと、手を振る彼女を追いかける。放課後の昇降口で追いついて、僕は「可愛い」理由に気づかされた。視線の先の同級生が、先輩と手を繋いでいる。
教え子に質問される。「先生、彼女いる?」。いないよ。「高校に好きな人は?」。秘密だ。「いるんだ! 禁断!」。もうHRは大騒ぎ。職員室に引き上げようと、教室を出たところで隣のクラスの女性担任と鉢合わせる。「相変わらず女子生徒にモテますね」。僕が本当にモテたいのは、3歳下の先生なんだ。
隣のクラスの担任に恋をした。先生に憧れる女の子たちはたくさんいる。高校の2学期が始まった。嫉妬を飲み込み、自席に戻って参考書に視線を落とす。「もう試験の準備?」。振り向くと、先生だ。私まだ2年ですから……。「教職5年の僕も見習わないといけないですね」。職員室の隣の席で彼が微笑む。
あの女、やっぱり信用できない。高校で男子に囲まれ「えー、私全然モテないよ。つきあってくれたりする?」と笑ってる。クラスでは秘密にしてるけど、いるだろう、交際相手。知ってるぞ、2人の時は小悪魔じゃなくて乙女なことも。悶々としていた授業中、LINEが届く。「妬いてるの? 君だけ大好き♥」
あの男、やっぱり信用できない。「マジやべえ。昨夜爆睡しちまった」と言ってたよね? 確かにLINEの返事はなかった。でもさ、既読だけはついたから、おかしいな、とは思ってたんだ。内緒でつきあい始めた彼とは、高校の成績ではライバルだ。採点済みの答案用紙が返ってくる。アイツは98点、私は89点。
幼なじみが参考書と格闘してる。1日ぐらい遊びに行こうぜ。「今は駄目だよ」。夏なのに、このままじゃ何もねえぞ。「私には十分あった。だから君に追いつきたくて必死に勉強してるんだ」。……そうだな。浮ついて、俺が落ちたら来夏もどこにも行けないな。高校最後の夏休み、幼なじみが彼女になった。
「結局どこにも行けなかった」。勉強の手を休め、私の部屋で幼なじみがぼやいてる。仕方ないよ、大学受験が終わるまで。「何もないまま夏休みが終わるのか」。それはちょっと失礼だ。私にとっては特別なひと夏だった。きょとんとした彼の頬に口づける。今はここまで。暑い夏、幼なじみが彼氏になった。
@RINKAISITATAR こんな顔です( ー`дー´)キリッ(※フリーの画像)