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「ほかの異性と仲良くしてる?」。彼が疑心暗鬼で私に尋ねる。違うよ。女子高の同級生。LINE見る? 「ごめん、確かに女子の名だ」。でもね、そろそろ決めなきゃならないなって感じてる。あなたにも、自分にも正直でいたいから。半月前の放課後に、高校で告白されて気がついた。異性以外も私は愛せる。
大学で娘が同級生に恋してる。「パパ、彼を恋愛映画に誘おうかと思ってるんだ」。呟く娘を慌てて止める。20年ぶりの続編らしい。ママが短大2年の時、前作を2人で観に行った。結末で、主人公とヒロインが結ばれる。感動し、ママはその夜、パパの下宿に泊っていった。10か月後だよ、娘のお前の誕生日。
恋愛映画の続編が20年ぶりに封切られた。恋に夢中な大学生の娘にせがまれ、一緒に観に行く。冒頭は前作の結末だ。波乱の末、ヒーローとヒロインが愛を確かめ合う。今作は2人の子どもが主人公だ。「こんな上手く恋愛成就しないよね」と娘が笑う。そうでもないよ。パパと観て、その夜あなたを授かった。
惹かれた彼女に照れ臭くて告れない。同じ高2の幼なじみ。昼休み、今日も購買部での買い物をお願いした。「私は嫁かよ」。呆れ顔で教室に戻ってきて、焼きそばパンを手渡される。やっぱ絶品。「好きだね、それ」。市販品はそうでもない。なぜかお前が時々密かにすり替える、手作りパンが食べたいんだ。
「購買部でいつもの頼む」。高校の昼休み、幼なじみが頭を下げた。何だよ、私はあんたの嫁か? 廊下で10分時間を潰し、はいどうぞ、とラップに包んだ焼きそばパンを手渡した。「やっぱこれ絶品。食べ飽きねえ」。よかったよ、あんたが変わらず味覚音痴で。今日は私のお手製だ。一生作ってあげようか?
水着屋で、高校の同じ部活の先輩が、ビキニを選ぶ美人を見てた。確か2年で先輩の同級生。「彼氏できたらしい。俺ら夏は部活なのに、水着デートの準備かよ」とボヤいてる。いいじゃないですか。私のでよかったら、先輩だって、毎日水着見られますよ。で、お勧めはどれですか? 水泳部で着る競泳水着。
高校の同級生と水着屋で鉢合わせる。可愛いビキニを選んでた。2年の初め、彼氏ができたらしい。夏休み、僕は部活で潰れるのに、今から水着デートの準備かよ。「先輩、よそ見しない」。同じ部の1年女子にたしなめられる。「で、どれを選べばいいんです?」。水の抵抗少ないやつな。僕らは同じ水泳部。
同棲5年の彼女とは最近全てがおざなりだ。もう惰性で別れ時かもな、と感じてる。感染症が収まって、3か月の海外出張を命じられた。異国での解放感は、すぐ寂しさに移ろった。独りベッドで考える。日常になりすぎて、見失いかけていた。帰国したら言葉にしよう。愛してる。ずっと一緒にいてほしいと。
会話も寝るのもおざなりだ。それでも彼と別れないのは、まだ愛してるからだと私は思う。同棲して5年目の夏。感染症が収まって、彼は3か月の海外出張に行った。久々に趣味の読書と映画に耽り、涙が溢れる。一人でも私はこんなに楽しめる。荷物をまとめ、家を出た。離れぬ理由、単なる惰性だったんだ。
18歳の幼なじみと交際半年。お互い何をするのも照れ臭い。俺の部屋に2人きり。雰囲気が高まって、初めて彼女の制服に手を触れる。三つボタンを外したところで、照れ臭ささに耐え切れず、やめとくか、と俺は呟く。「うんやめて」。やっぱお前もそうだよな。「脱がすのやめて、照れ臭い。一人でできる」