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大学で彼女ができた。大切にしたいからキスより先を躊躇する。好きなのは彼女の心だ。体じゃない。交際半年、旅先で「……初めてだけど、私はいいよ」と囁かれる。不器用に終えた後、「大好き」と微笑みながら彼女は泣いた。さらに彼女が愛しくなる。僕は気づく。心と体はこんなにもつながってるんだ。
中学校で「赤ちゃんができる仕組み」を教わった。欲望の果てに生を受けた気持ちになり、しばらく親の顔を見られなかった。あれから5年。大学で恋に落ちた男の子と初めて結ばれる。「大好きだ」。微笑む彼が愛おしい。パパ、ママ、わかったよ。2人もこんな幸せを感じたから、私が産まれてきたんだね。
大学2年のこれまでに、先輩と同級生と交際した。世話焼きなのに甘えん坊だからか、2人とも長続きしなかった。今春、入学間もない1年生に告白される。「先輩、世話焼きも甘えるのも歓迎です」と彼が笑う。馬鹿言わないで、講義出なさい。2人だけの時、甘えさせて下さいね……。私は現役、彼は2浪。
「新入生だしちゃんと講義出なきゃだよ」。大学2年の彼女が言う。「忘れ物もしないでね」。はい先輩、わかりました、と僕は答える。高校まで、交際したのは全員後輩。いいな、たしなめられ、世話焼かれるのって。「もう……。本当は私が甘えたいんだ」。拗ねる姿もまた可愛い。僕は2浪で彼女は現役。
妻が家を出て行った。結婚5年。高校の後輩だった。同級生に振られた僕に「私じゃ駄目?」と言ってくれた。元カノは妻の姉だから、躊躇した。添い遂げよう。腹を括って交際した。制服姿の彼女の言葉を思い出す。「一生私を愛してくれる?」。あの時、僕は頷いた。愛させてくれない未来など想像せずに。
一生、私を愛してくれますか? 囁くと、高校の一歳差の先輩が頷いた。誰にも内緒で交際半年。今夜初めて結ばれた。「ずっとお前と一緒にいたい」。裸のまま、優しく唇を塞がれる。私は黙って涙ぐむ。先輩、知ってるんです。同じこと、元カノにも言いましたよね? 一つ上のお姉ちゃんから聞きました。
想像以上に忙しかった。就職2か月。大学から3年続く同期の彼女も、やっぱり多忙でなかなか会えない。お互い地方出身で、都会には身内がいない。少し早いけど、潮時かもな、と僕は思う。もうやめよう。帰宅して、深夜、彼女にLINEを送る。恋人はもうやめよう。一緒に暮らす、家族になってくれないか?
就職2か月。忙しく、大学の同期だった彼ともなかなか会えない。マンションに戻った深夜、LINEが届く。「もうやめようか」。彼も仕事で余裕がないと言っていた。3年続いた恋だけど、こんなふうに終わるのか……。嫌だなあ、と打ちかけたところでもう一通。「もうやめよう。お互いに、独りで暮らすの」
密かに彼女に惹かれてる。高校の隣のクラス。「眼鏡の陰キャ」と思われてるけど、僕だけは知っている。一度彼女とぶつかって、眼鏡を落とした素顔を見た。その時は照れ臭くて言えなかった。休み明け、裸眼の彼女とすれ違う。コンタクトにしたらしい。今度こそ勇気を奮って口に出す。美少女、見つけた。
休み明け、眼鏡からコンタクトに変えてみた。気になる彼に気づいてほしい。高校の廊下ですれ違い、視線が合って驚かれる。慌てて外し、眼鏡に戻した。「やっぱ君だ」。振り向くと、彼が私を見つめてる。陰キャな私にコンタクトは向いてないよね……。「我が校にいたっけな、と思ったよ。こんな美少女」