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矯正治療の最大の目的は歯の健康寿命を延ばすことです。歯は本人の好きなところに矯正で配置できるわけではなく、外側からは頬と唇の筋肉に押され、内側からは舌で押されて、上下的には咬合状態が関係して、そのバランスの中立帯に歯は留まります。なので年齢や環境とともに歯の位置は変化し続けます。
③放置すると中年あたりにはかなり歯がすり減ってしまい、最終的には自分の咬む力で歯と顎を痛めつけていく傾向にあります。奥歯が割れてきたりして最終的に歯を抜くことになってしまっても、歯の背が低くなってしまっていて補綴するほどの高さを確保できない場合があり歯科治療全般が難しくなります。
女子は15才、男子は18才まで骨の縫合部分が成長し、顔と顎が大きくなります。アライナーはこの成長を何年も止めるので良くない方法です。中学生あたりのティーンでアライナーをやらせるとか宣伝がありますが、歯科医学的に安全ではありません。自分の子供には絶対にやらせません。
矯正治療の痛みに関しては、ワイヤー矯正の中でも痛みがある場合とない場合と様々なので「アライナーとワイヤー」という比較は全く意味がありません。ワイヤー矯正をやっている間ずっと痛いわけではなく、強い力をかければ痛みますし、患者さんの年令が上がれば痛みは増しますし、非常に様々です。
こうなりがちです。アライナーは何もしなくていい程度の叢生を治すとかいって、歯を唇側傾斜させすぎたりして、かえって咬合を崩してしまっています。特に日本人にはアライナーは合っていません。
こういうのを「保隙装置」といいます。歯が抜けた後に奥の歯が倒れてこないようにするストッパーです。この装置の名前はクラウンループといいます。乳歯が早めに抜けて、下から永久歯が生えるのに時間がかかりそうな場合とか、下の永久歯が先天欠如している場合に使います。使う歯科医師は良心的です。
反対咬合は小児の頃から将来の顎顔面をある程度予測して対処する必要があります。本人の身長、体重、ご両親の身長、体重、顎顔面形態も非常に重要な診療情報です。それらをセファロ分析を交えて、長期の治療の予測を立てた上で治療方針と時期を検討します。反対咬合は歯が早期になくなる傾向にあります
女子は15才、男子は18才まで顎顔面の成長が継続します。それまでにアライナーを使うということは、自然な成長を止めてしまうということです。何が起こるかなんて地球上の誰にもまだ予測はつきませんが、少なくとも良いことはまずありえません。成長期に歯のブリッジ治療をやらないのと同じ。絶対ダメ。
アライナーで奥歯を後ろに送って、前歯を引っ込めるというのは2点間違いがあります。1点目は日本人は上顎の奥行きがほとんどないので無理です。2点目は歴代の遠心移動装置を使っても無理か戻るかするとわかっているのに、把持力が弱く傾斜移動のアライナーではもっと無理です。歴史が証明しています
アライナーで奥歯を後ろに送って、そのぶん前歯を引っ込めるといって、治療前後の片方の模型だけをみせて引っ込んだようにみせるという手品をもうやめましょう。日本人は無理だし、もしさがったとしても戻ります。これは大昔から矯正の世界では常識です。まともな矯正医なら海外の先生すら知っています