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日本人がアライナーをやると一定の確率で歯が唇側傾斜しすぎます(フレアアウト)。全体的にラッパ状に外側に飛び出します。もちろん歯の寿命は短くなりますし、どんな弊害があるかは誰にも予測はつきません。はっきししていることは、歯の健康に良いことはまずあり得ないということです。
矯正治療において大切なことは、いかに患者さん自身の体の機能を阻害せず生理的な状態で治療するか。また、いかに患者さん自身の体の機能を生かした形態に仕上げるかが大切なのです。アライナーは超がつく非生理的な状態が続き、形態も目的のない人為的な形です。特に日本人にとってはムリがあります。
日本人がアライナーをやると一定の確率で前歯が唇側傾斜しすぎます(フレアアウト)。ドクターの腕は関係しません。こんな感じになってても他人に勧めたり、自慢すらしている本人には誰も言えないので、裸の王様的に放置されます。本人が気づいた頃には歯槽骨にかなりダメージが蓄積していたりします。
ちゃんとした矯正治療というのは治療中に上下の歯の咬合状態を改善していくのが当然です。しかしアライナーは上下の歯が接触しない状態で何年も歯の移動を続け、咬合を変えます。リテーナーに入ってからも同様で、上下の歯が咬合紙ない状態が続きます。当然リハビリどころではなく咬合力は落ちます。
生体が持つ力を矯正治療中に阻害しないでリハビリを続け、装置を除去した後も安定させるのがちゃんとした矯正治療です。これはかなり昔からちゃんとした矯正専門医の世界では常識です。アライナーはむしろ生体の力を遮断し、何となく現状のままアーチや咬合を作ります。運が良ければ咬むという世界です
ちゃんとした矯正専門医院で行うワイヤーでの矯正治療はバクシネーターメカニズムを考慮して、治療中は舌圧と頬圧、唇圧のバランスを観察しながら、ワイヤーで生体が持つ自然な状態をある程度は生かしつつ治療します。ところがアライナーでは装置の構造的に不可能ですし、そもそも概念すらありません。
バクシネーターメカニズムというたった一つの見地から考えても、ワイヤー矯正とアライナー矯正の差というのは、比較ができないくらいに圧倒的にワイヤー矯正の勝利であるということを、患者さんや一般歯科の先生方に知っていただきたいです。そして矯正治療はまともな矯正専門の医院に必ず任せましょう
バクシネーターメカニズムについて少し掘り下げましたが、これらを通じて患者さん方や、一般の歯科医師の先生方にも知っていただきたいことがあります。それは「ちゃんとした矯正専門医院で行う矯正治療」と「一般の歯科で行う矯正治療」の差は、とてつもないということを知ってもらいたいのです。
ちゃんとした矯正専門医の基礎は矯正歯科学的な解剖学であり、それをデータ化したものがセファロ分析です。それを自分の臨床と照らし合わせて研鑽を積む作業は、地味ですが一朝一夕には身につきませんし、研究に終わりはありません。矯正専門医院で行う矯正治療とは、それくらい中身が詰まったものです
バクシネーターメカニズムのことは歯科大生でも知っているレベルですが大切なのはそれを自分の矯正治療の臨床に落とし込み、長年にわたって自分の技術とすり合わせる作業です。そのためには専門課程で学び、専門医で修行し、長年に渡る研鑽が必要なわけです。