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ここ魔法王国テロメニアでは、魔法が使えない人間のことを『眠り人』と呼ぶが、よく言ったものだとカータは思う
魔法が使えない自分がどんなに目を開こうとしても、開いたはずの瞼の下に再び閉じた瞼が現れて、それが無限に繰り返されるだけなのだ
#テロメニア魔導記 2巻 第三章 薄明に集う星々 1節
「俺はもっと豊かな生活をしたい。この国のルールに乗っかっている以上、本当の豊かさなんて得られない。ルールの外側に立たないとダメなんだ」
ナザックは自らの決意を口にする。それは現状の社会に対する、強い反骨精神の表れだった
#カルディアナ戦記 2巻 第五章 千年祭 2節
「そういうコトない? 頭で考えてるコトと、心が訴えてくるコトが、噛み合わないってコトが」
少年の言葉にマーヤはハッとする
人は、常に正しさを実行する訳ではない。間違っていると分かっていても、心の訴えに従って、あえてその間違いを実行する事もあるのだ
#テロメニア魔導記 第四章 燭光 1節
「信念を貫くのは素晴らしい事だと思います。でも多くの人はそれを成し遂げる事なく一生を終えてしまうのが普通。正しいことも、良いことも、他の誰かがやってくれれば、それで良いのではないでしょうか?」
「それでも、ボクがやらなきゃ」
#カルディアナ戦記 2巻 第一章 天翔る大河を越えて 7節
「負けるかもしれない」
そう思うからこそ、物語は面白い
常に勝てるなら何の苦労もしない
リスクが高いから戦いを回避する
まだ力が足りずに勝てない事もある
次の勝利を信じて逃げ出す時もある
逃走は、そのリスク以上のリターンを得る為の第一歩
『テロメニア魔導記』の主人公は、よく逃げ出します https://t.co/1KCo7ipNjb
「言い方がおかしかったから、もう一度言い直すよ。だから、もう一度ボクの話を聞いてくれるかな?」
カータが言うと、デインはカータの目を見て深く頷いた
「兄ちゃん、逃げよう、兄ちゃん、一緒に逃げよう! 兄ちゃん、ボクと一緒に来て!」
#カドルステイト物語 1巻 第二章 リドネス解放戦 9節
冒険者ギルドの招致によって、魔法王国テロメニアは喫緊の課題だった目覚め人不足の問題を解消したものの、一攫千金を目的に集まった質の悪い冒険者ばかり外部から流入した結果治安が悪化。更に魔法学院の閉鎖によって眠り人は永遠に眠り人となり、この国で子供を産み育てる者は誰も居なくなっていった
「貴方がこれから往こうとする道は、決して生易しいものでは無い。しかし、どんな困難が立ち塞がろうとも、どんな苦境に立たされようとも、決して諦めずに、自らの手で道を切り拓きなさい。そうすれば、故郷へ還れる日が来るであろう」
#カドルステイト物語 1巻 第二章 リドネス解放戦 7節
「そうだね、正直ルブーラムの文化とかそういうの、心の底から下らない、って思っているよ」
それはカータにとって、意外な答えだった
ルブーラム皇国の要職にあるカルディアナ自身が、自分の国の文化を「下らない」と言ってのけたのだ
#カルディアナ戦記 1巻 第三章 力という名の正義 3節
その後運送業に転職し、明らかに執筆ペースは落ちてしまいましたが、私は書き続けました
全く別の物語の構想もありますが、私はまずこの物語をちゃんと終わらせたい。こうして産まれた物語が、『テロメニア魔導記』です
前作を読んでおく必要はありません。『テロメニア魔導記』からでも十分楽しめます