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夢然堂さんのイラストまとめ


古典タロット愛好家。『ユリイカ タロットの世界』(青土社)では「『マルセイユのタロット』史 概説」と「日本におけるタロットの受容史」を、『アルケミスト双書 タロットの美術史』シリーズ(創元社)では「マルセイユ版タロットの世界」を担当。その他、国内外の協力作品や企画多々。第4回国際タロット賞選考委員。福岡県在住。
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17世紀仏の画家ジャン・ミシュランの描いた、ブラウンシュヴァイク=リューネブルク公国の三姫君(シャルロッテ、ヘンリエッテ、ヴィルヘルミーネ)の肖像画。それぞれ女神ディアーナ、ウェヌス、ミネルウァの姿。宗像三女神もかくや、の麗しさ。

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「節制+時間」の組合わせ、その他の例。14世紀前半のアンブロージョ・ロレンツェッティ作『善政の寓意』。手に砂時計。もう一点は17世紀後半、ルーカ・ジョルダーノによる「節制」図。こちらは文字盤付きの時計(ちなみに右手には例の馬勒)。

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つづき。ダンテの『神曲』天国篇において太陽天に住まうのは賢人たちの霊であり、四元徳の「賢明」に対応するとの説がある。過去の老人=隠者/未来の巻き毛の若者=手品師とすれば、下方の3匹の獣とも相俟って我が「人生組」四枚にも完全に一致する。

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つづき。アゴスティーノ・カラッチによるマルスとウェヌス図。パルマ、1600年頃の作。

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つづき。ヨースト・アマン他による、16世紀のマルス図版画数点。

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「女教皇」+「女帝」のセット的図像として注目すべきは、江口之隆先生も指摘しておられるいわゆる「聖アンナ三体像」。この場合女教皇はマリアの母アンナと見る。画像1枚目は15世紀末の例。レオナルドの有名な絵(2枚目)もこのパターンに属する。

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伊ピエモンテ州の教会にある西暦1500年前後の「エマオへの旅」と「エマオの晩餐」図。「愚者」的な前者に引き続き後者でもキリストが巡礼帽を被っているため、「手品師」らしさが増している。デステ家のタロッキと古いボローニャ版の画像も参考に。

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着想メモ。マルセイユ版四枚組の「運命組」。人物札3枚を中世ヨーロッパのいわゆる三身分に見立てて手品師=商人・職人(働く者)/戦車=貴族・騎士(戦う者)/隠者=修道士・聖職者(祈る者)とも取れるというアイデアは前にも記した。つづく。

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つづき。番号的に中盤にあたる次の3枚は共通して美徳札。まずは器楽を司るエウテルペ=「節制」。アトリビュートが2本のアウロス(笛)。これを「節制」の持物に準える。特に添付画像は雰囲気的にも「節制」を彷彿。つづく。

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つづき。さて先の時祷書の図、ヨハネに寄り添っている2頭の獣は恐らく雌雄のライオンなのであろう。ヨハネは長じてその荒々しい声を獅子に例えられている。少々気になるのが雌の方。妙にマルセイユ版「愚者」の動物に似ている。偶然だろうが。つづく。

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